目次

はじめに

想定する読者
動作環境について
リポジトリーとサポートについて
免責事項
表記関係について
底本について

第1章 開発環境を作る

1.1 ブラウザーを開発環境にする(Windows)
1.2 ブラウザーを開発環境にする(Mac)
1.3 Web Maker を追加する(Windows/Mac共通)

第2章 さっそく作ってみる

2.1 Web Makerで作る
2.2 CodePenで作る 1
2.3 CodePenで作る 2
2.4 CodePenの便利な機能

第3章 CSS図形の基本スキルを獲得する

3.1 正方形
3.2 角丸正方形
3.3 正円
3.4 扇形
3.5 角丸長方形
3.6 楕円
3.7 楕円扇形
3.8 台形
3.9 三角形
3.10 直角三角形
3.11 正三角形
3.12 平行四辺形
3.13 菱形
3.14 二等辺三角形

第4章 全力で挑むボス戦

4.1 海のボス - キングクラブ
4.2 空のボス - ハミングバード
4.3 陸のボス - カメレオン

あとがき

謝辞


はじめに

 ようこそ。CSS図形の世界へ!!

 ここ10年間における「Web関連技術」の進歩は目覚ましく、とどまるところを知りません。そして「CSS」も、CSS3になって、本来「デザイナーに画像を作ってもらう」ことでしか対応できなかった表現が、どんどんCSSだけで実現できるようになってきています。また、JavaScriptでしかできなかった「動き」に関することも、CSSアニメーションで実現可能となり、CSSの能力は拡大し続けています。

 「平成時代」が終わり「令和時代」になる、これからのフロントエンドにおいて、CSSアニメーションが盛り上がる兆しを感じています。そして、CSSアニメーションをいくつか作るにあたって、次第に痛感してくることがあります。それは、「CSSだけでどれだけの図形が表現できるのか?」ということです。もしCSSだけで図形が表現できない場合は、デザイナーさんに新たに画像を作ってもらう必要があります。「なるべくなら、CSSだけで済ませたい」その限界に挑戦するのが「CSS図形」のはじまりです。ということで、この本は、CSSで様々な図形を作っていきます。

 この本は、「CSS図形に取り組む人口を増やしたい」という思いがありまして、入門編という位置づけになっています。そのため、画面キャプチャやソースコードが盛り盛りの構成で書かれています。ぜひぜひ、CSS図形の世界を楽しんでいってください。

想定する読者

 本書では、次のような読者を想定しています。

想定する読者

 ・HTMLとCSSとJavaScriptは分かるけど、お仕事でやった範囲でしか触っていない方
 ・JavaScriptよりもCSSに興味がある方
 ・もっとフロントエンドの深みを知りたい方
 ・CSSアニメーションに興味があるので、まずは動かないCSS図形から勉強したい方

動作環境について

 なるべく新しい環境を想定しています。

 ・OS

  ─Windows環境「Windows10」

  ─Mac環境「macOS Sierra」または「OS X Mavericks」

 ・Webブラウザー

  ─Google Chrome v.73 以降

リポジトリーとサポートについて

 本書に掲載されたコードと正誤表などの情報は、次のURLで公開しています。

 ・https://0css.github.io/index.html

免責事項

 本書に記載された内容は、情報の提供のみを目的としています。したがって、本書を用いた開発、製作、運用は、必ずご自身の責任と判断によって行ってください。これらの情報による開発、製作、運用の結果について、著者はいかなる責任も負いません。

表記関係について

 本書に記載されている会社名、製品名などは、一般に各社の登録商標または商標、商品名です。会社名、製品名については、本文中では©、®、™マークなどは表示していません。

底本について

 本書籍は、技術系同人誌即売会「技術書典6」で頒布されたものを底本としています。

第1章 開発環境を作る

1.1 ブラウザーを開発環境にする(Windows)

 CSS図形をはじめるにあたって、特別な開発環境は必要ありません。身近なブラウザーを開発環境にします。※Mac環境での解説もあります

STEP1 Microsoft Edgeを起動する

 PCに標準でインストールされている、Webブラウザーを開きます。①デスクトップの左下にある「スタートボタン」(田のマーク) をクリックして、②「Microsoft Edge」をクリックします。

図1.1: Microsof Edgeを起動する

STEP2 Google Chromeのダウンロードページを表示する

 ブラウザーで、Google Chromeのダウンロードページにアクセスします。①URLとして「https://www.google.co.jp/chrome/」を入力し、「Enter」キーを押します。②「Chrome をダウンロード」をクリックします。

図1.2: Google Chromeのダウンロードページを表示する

STEP3 利用規約に同意してインストール

 利用規約が表示されます。内容をよく読んでから、①「同意してインストール」をクリックします。

図1.3: 利用規約に同意してインストール

STEP4 ダウンロードしたインストーラーを実行

 Chromeのインストーラーがダウンロードされます。ダウンロードが終わったら、①「実行」をクリックします。

図1.4: ダウンロードしたインストーラーを実行

 ユーザーアカウント制御が表示される場合は、②「はい」をクリックします。

図1.5: ユーザーアカウント制御

 インストールが開始されます。このまましばらく待ちます。

図1.6: インストール中

STEP5 インストール完了

 インストールが完了すると、自動的にChromeが起動します。

図1.7: インストール完了

 ちなみに、今回はインストーラーがChromeを自動起動してくれましたが、次回はどこから起動するのでしょうか?

 それは、①デスクトップの左下にある「スタートボタン」(田のマーク) をクリックして、② 「Google Chrome」をクリックして起動します。

図1.8: Google Chromeを起動させる

 これで、Windows環境での「Google Chrome」のインストールは完了です。お疲れ様でした。

1.2 ブラウザーを開発環境にする(Mac)

 MacでGoogle Chromeをインストールします。インストール後の片付けも行います。

STEP1 Safariを起動する

 PCに標準でインストールされている、Webブラウザーを開きます。画面下のDockにある、①「Safari」のアイコンをクリックします。

図1.9: Safariを起動する

STEP2 Google Chromeのダウンロードページを表示する

 ブラウザーで、Google Chromeのダウンロードページにアクセスします。①URLとして「https://www.google.co.jp/chrome/」を入力し、「Enter」キーを押します。②「Chrome をダウンロード」をクリックします。

図1.10: Google Chromeのダウンロードページを表示する

STEP3 利用規約に同意してインストール

 利用規約が表示されます。内容をよく読んでから、①「同意してインストール」をクリックします。

図1.11: 利用規約に同意してインストール

STEP4 ダウンロードしたインストーラーを実行する

 Chromeのインストーラーがダウンロードされます。ダウンロードが終わったら、①ブラウザー右上にある (↓) マークをクリックし、ダウンロードファイル一覧を表示します。ダウンロードファイル一覧の中から②「googlechrome.dmg」をクリックします。

図1.12: ダウンロードしたインストーラーを実行する

 dmgファイルが実行されて、インストーラーが開きます。

図1.13: インストーラーが開く

STEP5 Google Chrome.appをアプリケーションにドラッグ&ドロップする

 インストーラーが開いたら、①「Google Chrome.app」を ②「アプリケーション」にドラッグ&ドロップします。

 ※アプリケーションの上に「.keystone_install」が重なっていて、ドロップの邪魔です。あらかじめ、マウスで横にどかしておくとスムーズです

図1.14: Google Chrome.appをアプリケーションにドラッグする

 「Google Chrome.app」が、アプリケーションにコピーされます。

図1.15: Google Chrome.appをアプリケーションにコピー

 コピーが終わったら、③インストーラーのウィンドウを閉じます。

図1.16: インストーラーのウィンドウを閉じる

STEP6 インストーラーを取り出して終了させる

 ①デスクトップ上に残ったインストーラーを右クリックして、②「“Google Chrome”を取り出す」をクリックします。

図1.17: インストーラーを取り出して完了させる

STEP7 Google Chromeを起動する

 ①画面下部のDockから、アプリケーションをクリックします。②アプリケーションの中から、「Google Chrome.app」をクリックします。

図1.18: Google Chrome.appをアプリケーションにコピー

 初回起動なので、セキュリティー確認のウィンドウが表示されます。①「開く」をクリックします。

図1.19: セキュリティー確認

 初期設定の確認ウィンドウが表示されます。①ここではふたつともチェックを外して、②「Google Chrome を起動」をクリックします。

図1.20: 初期設定

 Google Chrome が起動します。

図1.21: Google Chromeが起動する

 これで、Mac環境での「Google Chrome」のインストールは完了です。お疲れ様でした。

1.3 Web Maker を追加する(Windows/Mac共通)

 Chromeに便利な機能を追加します。※これ以降はWindowsとMac共通の説明です

STEP1 ウェブストアでWeb Makerを検索する

 ①Chromeを起動させ、ウェブストア「https://chrome.google.com/webstore/category/extensions?hl=ja」にアクセスします。②左上の検索Boxに「Web Maker」と入力して、Enterキーを押します。

図1.22: ウェブストアでWeb Makerを検索する

STEP2 Web MakerをChromeに追加する

 オレンジ色の正三角形がふたつあるロゴマークが目印です。①Web Makerの欄にある「Chrome に追加」をクリックします。

図1.23: Web MakerをChromeに追加する

 確認のメッセージが出るので、②「拡張機能を追加」をクリックします。

図1.24: 追加の確認

 Web Makerが追加されると、初期ページが開きます。英語サイトと判定されるので、Chromeから翻訳するのか確認が出ます。

図1.25: 追加完了

STEP3 このサイトの翻訳をOFFにする

 特に翻訳は必要ないので、①「オプション」から ②「このサイトは翻訳しない」をクリックします。

図1.26: このサイトの翻訳をOFFにする

STEP4 Welcome画面を閉じる

 右上の①「CLOSE」をクリックして、Welcome面画を閉じます。

図1.27: Webcome画面を閉じる

 Web Makerの編集画面が表示されます。次回からWeb Makerを起動するには、②右上のツールバーから「オレンジのアイコン」をクリックします。

図1.28: Web Makerの編集画面

 これで「Web Maker」のインストールは完了です。お疲れ様でした。



第2章 さっそく作ってみる

2.1 Web Makerで作る

 開発環境が整いました。さっそくCSS図形を作っていきましょう。

STEP1 コードを入力する

 Web Makerは「HTML」と「CSS」と「JS」の3つの入力欄を持っています。「HTML」は「骨格」を、「CSS」は「見た目」を、「JS」は「動き」を記述します。

 ※CSS図形では「HTML」と「CSS」のふたつを使用します

 サンプルとして、次のコードを入力します。

HTML

 1: <div class="sample1"></div>

CSS

 1: .sample1 {
 2:   width: 200px;
 3:   height: 200px;
 4:   border: solid 1px #000000;
 5:   background-color: #ff0000;
 6: }

 右側の描画ゾーンに、赤い正方形が描画されればOKです。

図2.1: 赤い正方形

STEP2 タイトルをつけて保存する

 作った内容を保存します。①左上にある「Untitled X-XXX:XX」という仮の名前をクリックし、「サンプル1」と入力します。②「SAVE」をクリックします。

図2.2: 赤い正方形

STEP3 まっさらな状態にする

 それでは、きちんと保存されているのか確認するため、一度まっさらな状態にします。右上にある①「NEW」をクリックします。

図2.3: 新規作成をする

 テンプレートが表示されます。今回は、②「Start a blank creation」をクリックします。

図2.4: テンプレート選択

STEP4 保存した内容を読み込む

 まっさらな状態になったので、①「OPEN」をクリックします。

図2.5: まっさらな状態からOPENする

 右からスーっとメニューが出てきます。保存しておいた ②「サンプル1」をクリックします。

図2.6: 保存されたデータリスト

 おおおお!できてます!無事にデータが復元できました。

図2.7: 保存したデータが復元される

 実はこのデータは、PCごとに保存されるので、「エクスポート」して「インポート」しないと、別のPCでは作業できません。このクラウド時代に、少々面倒くさい印象があります。そこで、もっと便利に使うために、CodePenを利用します。

STEP5 作ったデータをCodePenで開く

 日々、情報収集に熱心な方は、もしかすると技術記事のサンプルコードとして「CodePen」を見たことがあるかもしれません。Web Makerでは、CodePenへの連携も可能です。下部にある①「Edit on CodePen」をクリックします。

図2.8: 作ったデータをCodePenで開く

 これで、CodePenの編集画面に作ったデータが反映されます。せっかくですので、CodePenのアカウントを作ります。アカウントを作ることで、インターネット上にデータを保存できるようになります。

図2.9: CodePenにデータが反映される
試し読みはここまでです。
この続きは、製品版でお楽しみください。