本書をご購入いただき、誠にありがとうございます。本書は、Re:VIEWを利用して電子書籍を作成する方法についてまとめたものです。
本書を読むことで、次のことについて学習できます。
・Re:VIEWを実行する環境の構築方法
・Re:VIEWを使用した電子書籍の作成方法
本書は、次の方を対象として執筆しております。
・電子書籍を作ってみたい
・Re:VIEWで電子書籍を作ってみたいが、環境構築方法がわからない
本書は次の構成となっております。
・はじめに
本章です。本書の概要について説明します。
・第1章「環境を作ろう」
Windows環境にRe:VIEWを作成するための環境を構築する方法を説明します。Git for Windows、Ruby、Re:VIEW、TeX Liveの導入や、GitHubのサインアップについて説明します。
・第2章「電子書籍を作ろう」
電子書籍を作成する方法を説明します。GitHub接続の準備、リポジトリー作成、リポジトリーコピー、プロジェクト作成、電子書籍作成、GitHubとのデータ同期について説明します。
・付録A「参考資料」
本書を執筆する際に参考にしたURL、文献の一覧です。
・付録B「Special Thanks !」
本書作成の際に使用したツール群です。
・おわりに
本書のあとがきです。
本書は、電子書籍の中身(コンテンツ)をどういう風に考えるかついては説明しておりません。どんな中身(コンテンツ)にするかは皆さんにお任せします。
本書は技術同人誌「Git for Windows + Re:VIEW で電子書籍を作ろう」1を底本としています。ご理解の上、ご購入ください。
本書は情報の提供のみを目的としております。本書の内容を用いて何かする場合、必ずお客様ご自身の判断と責任でお願いします。著者はいかなる責任も負いません。
本書に記載されている会社名、製品名などは、一般に各社の登録商標または商標、商品名です。会社名、製品名については、本文中では©、®、™マークなどは表示していません。
本章では、構築する出版環境の全体像と、その環境に導入するツールについて説明します。
今回、構築する環境は次の通りです。
Windows 111を導入済みのパソコンに、次のツールを導入します。
・Git for Windows 2.40.0
・Ruby 3.2.1
・Re:VIEW 5.7.0
・TeX Live 20232
さらに、執筆したデータの保管場所としてGitHubも使用します。
Git3は分散型のバージョン管理システムです4。バージョン管理システムは、ソースコードや様々なファイルの変更を記録し、必要に応じて元に戻せる仕組みです。オープンソースであり、無償で利用できます。
Ruby5はプログラミング言語です6。まつもとゆきひろ氏が開発しており、「JIS X 3017」としてJIS規格に制定されています7。フリーソフトウェアのため、無料で自由に利用できますし、コピーや変更、再配布も自由です8。
Re:VIEW9はデジタル出版ツールです。「りびゅー」と読みます10。技術同人誌や商業出版の電子書籍・紙書籍を作成するために利用されています11。
TeX Live12はTeXのディストリビューションです。TeXはフリーの組版システムです13。
GitHub14はGitの機能を提供するクラウドサービスです。インターネットにつながる環境であれば、いつでもGit(の分散型バージョン管理システム)を利用できます。
本節では、Git for Windowsの導入について説明します。
ブラウザーを起動し、https://git-scm.com/ にアクセスします。
「Downloads」をクリックします。