この度は『エンジニアのための英単語辞書』をご購入くださり、まことにありがとうございます。本書は開発をしていくうえで、またIT企業に勤めていくうえでよく用いられる単語やよく聞く言葉の使い方、使い分け方をまとめた辞書、的な本です。一冊の本として最初から最後までじっくり読むもよし、辞書として必要な時だけめくるもよし、楽しみ方はあなた次第。あなたなりのおすすめの読み方があればぜひ教えてください。
それでは、ごゆっくり、お楽しみください。
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「revert」と「back」は似た意味を持つが、エンジニアリングにおいて「revert」はgit revertコマンド以外にあまり見かけない。「undo」と「restore」は両方とも以前のデータを用いて元の状態に戻すが、「undo」は一つ前の動作を取り消すだけなのでとても小規模であり、「restore」はシステム全体を元の状態に戻すため大規模。
・〔元の習慣・状態などに〕立ち戻る。
・〔編集・更新などを〕戻す、取り消す。
・元に戻したり、何かを取り消す際に用いる。
・git revertは指定したコミットを削除し、新しいコミットを作成するgitのコマンド。
・〔行為の結果を〕元へ戻す、取り消す。
・〔最後の動作を〕取り消す、アンドゥーする。
・多くのソフトウェアが持つ機能で、一つ前の動作を取り消して元の状態に戻すことを指す。
・元に戻ること、回復、復帰。
・取り消すという意味は薄く、元に戻る場合に用いる。
プログラミングのreturn文は、メソッドを終了し実行結果を呼び出し元に返す文。
・〔元の状態や話題などに〕戻って、戻して。
・エンジニアリングにおいても何かを元に戻す場合に用いる。
・ロールバックは何らかの問題が起こった際に、以前の正常な状態に戻すこと。
・〔~を〕元の状態に戻す、〔~を〕修復[復元・復旧]する。
・あらかじめ保存していたデータを用いて元の状態に戻すこと。
・切断、切ること、切り取り。
・何かを分割する際に用いる。
・中止、中断、途切れ、休み、休憩(時間)、小休止、休止(期間)。
・切断するという意味は薄く、実行中の何かを中断する際に用いる。
・プログラムのbreak文は、ループ処理を中断する文。
・切断、未結合、断絶、連絡を断つこと。
・接続中の何かを切断する時に用いる。主に原因がわからない場合に用いる。
・〔新聞・雑誌などの〕切り抜き。
・〔映画などの〕カットされた場面、クリップ。
・一部分を切り取り、別の何かとして用いる際に用いる。
・Androidのクリップボードはコピーした情報を一時的に保存する場所。
・運転[操業・活動]停止。
・停止[休止・休業]された[した]。
・コンピュータを停止させる際に用いる。
・入力データ、インプット。
・〔~を〕入力する。
・〔キーボードで語句などを〕タイプする、打ち込む。
・キーボードで入力する作業を指す。
・記入する、入力する。
・Enterキーを入力する際に用いる。
「authority」は権限と訳すが、エンジニアリングでは一般的には権限とは訳さない「permission」を権限として用いる。
・許可、許諾、認可、承認、同意
・一般的には権限と訳さないが、エンジニアリングでは権限と訳す。
・ファイルやディレクトリの読み取り、書き込み、実行の権限を「permission」と呼ぶ。
・権力、権限、支配権。
・一般的には権限と訳すが、エンジニアリングでは「authority」を用いる場面は少ない。
・〔道徳的な〕正しさ、道理。
・〔法律・伝統・自然に基づく〕権利。
・権限という意味は薄く、道徳的な正しさを指す場合が多い。
コンパイルはソースコードをプログラミング言語から機械語に翻訳する作業を指すため、ビルドに含まれるタスクのひとつとなる。
・〔資料をまとめて書物を〕編集する。
・〔ソースコードを〕コンパイルする、機械語に翻訳する。
・プログラミング言語で記述されたプログラムのソースコードをコンピュータで実行可能な形式に変換すること。
・〔思想や計画などを〕形成する、組み立てる。
・〔ソースコード・プログラムなどを〕ビルドする、実行可能ファイルに変換すること。
・航海記録[日誌]。
・航空記録[日誌]。
・〔乗り物の〕運行記録[日誌]。
・〔機械の〕運用記録。
・〔コンピュータの〕ログ。
・エンジニアリングではコンピュータやサーバが実行したタスクの履歴を指す。
・コンピュータやサーバ上にない履歴はlogと言わないことが多い。
・エラーログはコンピュータやサーバのエラーに関する履歴。
・経歴、病歴、履歴、前歴、過程。
・コンピュータやサーバに関わらず履歴全般を指す場合に用いる。
・〔長く保存するための〕記録、登録。
・〔活動の〕業績、実績、履歴、成績。
・レコード、1件分のデータ。
・履歴という意味は薄く、保存されているデータを指す場合に用いることが多い。
・〔物の〕貯蔵、保管。
・記憶装置、記憶域、ストレージ。
・エンジニアリングでは恒久的にデータを保管する場所を「storage」という。
・記憶力、記銘力、想起力。
・メモリ、記憶装置。
・記憶容量。
・エンジニアリングでは即時アクセスを目的とした一時的にデータを保管する場所を「memory」という。
・隠したもの、隠し場所、貯蔵所、貯蔵物、隠匿場所。
・キャッシュメモリ(cache memory)。
・データアクセスを高速にするために、CPUと主記憶装置の間に置かれるメモリ。
「simulation」は本番同様の現象を再現することで、「emulation」は本番を模倣した現象を再現すること。
・〔研究や訓練などのための〕模擬実験、シミュレーション。
・〔コンピュータなどによる〕シミュレーション。
・コンピュータや数学的モデルを使って、現象を再構成すること。
・本番と同様の現象を再構成し、動作確認などを行う際に用いる。
・PC上でXcodeによるiOSアプリの動作確認を行う場合に用いる仮想の端末をシミュレータと呼ぶ。
・〔相手を見習う〕競争、張り合い。
・〔他のものの〕模倣、まね。
・エミュレータによって、他のハードウェア用に作られたソフトウェアを動作させること。
・模倣したものを再現し動作確認などを行う際に用いる。
・PC上でAndroidStudioによるAndroidアプリの動作確認を行う場合に用いる仮想の端末をエミュレータと呼ぶ。
プログラムの配列の大きさ(要素数)を取得する場合、言語によって用いる単語が異なる。例えばKotlinの場合「size」で、JavaScriptの場合「length」となるので注意が必要。
・長さ。
・【プログラミングの配列の大きさを取得する場合】に用いられることが多い。
・大きさ。
・【メモリやテキストの大きさを扱う場合】に用いられる。
・比率、規模。
・【3DモデルやViewなどを操作する場合】に頻用される。
─Ex.) 【X,Y,Z座標の比率を変更する場合】や【白黒への変換】(グレースケール)など。
・体積、量。
・エンジニアリングにおいてはあまり見かけない。
・再起動させる。
・主に【コンピュータやサーバを再起動させる場合】に用いられる。
・rebootコマンドはLinuxで再起動する際に用いるコマンド。
・再出発させる。
・再起動させる。
・主に【ソフトウェアやアプリケーションを再起動させる場合】に用いられる。
「work」は目的達成のために働くこと、「job」は職業役割として働くことを、「task」は具体的な作業を行うことを指す。従って、各単語が示す作業対象の範囲は「work > job > task」
・仕事、労働、作業。
・一連の流れを指す場合が多い。
・職、仕事、務め。
・役割が決められた、一定の意味のある処理を【job】と呼称する。
─Ex.) サーバやSaaSなどに与えた処理のこと。
・仕事、任務、作業。
・単体の処理を指す場合が多いが、【job】と同義で用いられる場合もある。
データなど形のないものを変換(特に型変換)する場合には「convert」を、構文解析をする場合には「parse」を、形のあるものを変換する場合には「transform」を用いるとよい。また「to〜」で「〜に変換する」という意味を持つ場合もある。
・変える、両替する。
・単位の変換を行う場合や、型の変換を行う場合にconvert toが頻用される。
─convertToStringのようなメソッドを作成することがある。
・解析する。
・構文解析する場合に用いられる。
─XMLやJsonを解析しオブジェクトに変換する場合に用いられる。
・一変させる、変形させる、変換する。
・エンジニアリングにおいても同義で用いられる。