複数台のPCやスマホを持つ時代。こうした端末すべてにメールソフトをインストールするのは、とても大変です。
それを解決するのが、Webメールサーバです。Webメールサーバを立てれば、ブラウザでアクセスするだけで、メールを送受信できるようになります。
Webメールサーバを構築するためのソフトとして有名なのが、GPL3ライセンスで配布されているRoundcube webmail(以下Roundcube)です。Linux+Apache+MySQL+PHPの、いわゆるLAMPシステムで動作します。
Roundcubeは、IMAP4メールクライアントとして動作します。つまり、会社やプロバイダなどが提供する別のメールサーバがあり、そこにIMAP4で接続してメールを操作します(図1.1)。もちろん受信だけでなく、送信もできます。
【メモ】 Roundcubeは、POP3には対応していません。
Roundcubeの画面はシンプルです。RoundcubeをインストールしたWebサーバにブラウザでアクセスすると、図1.2のようなログイン画面が表示されます。
このログイン画面で、メールサーバーに接続するときのユーザー名とパスワードを入力すると、Roundcubeメールが、あらかじめ設定したおいたメールサーバーに接続し、図1.3のように、届いたメールを読んだり、メールを送信したりできます。
画面を見るとわかるように、ユーザーインターフェースは、日本語に完全対応しています。HTMLメールや添付ファイルにも対応しています。
Roundcubeは、PHPで書かれたアプリです。全体の構成は、図1.4の通りです。
【メモ】 ApacheでなくてもNginxなどでも動作します。またMySQL以外にも、PostgreSQLやSQLite、Microsoft SQL Server、Oracle Databaseを利用できます。