本書をご購入いただき、誠にありがとうございます。本書は、生成AIを活用して絵本を作成する方法について説明しています。
本書を読むことで、次のことについて学習できます。
・生成AIの活用方法
・生成AIによる絵本のストーリー検討方法
・生成AIによる絵本のイラスト作成方法
本書は、次の方を対象として執筆しております。
・生成AIを使って絵本のストーリーを考えたい方
・生成AIを使って絵本のイラストを描きたい方
・生成AIを使って絵本を作りたい方
本書は次の構成となっております。
・はじめに
本章です。本書の概要について説明します。
・第1章「生成AIとは」
生成AIとは何かについて説明します。また、生成AIの種類について簡単に説明します。
・第2章「絵本作成のステップ」
絵本を作成する際のステップについて説明します。また、それぞれのステップでどのようなことを実施するかを簡単に説明します。
・第3章「ステップ①コンセプトの決定」
絵本のコンセプトの決め方について説明します。また、絵本に登場するキャラクターの決め方についても説明します。
・第4章「ステップ②ストーリーボードの作成」
絵本の大まかなストーリーの決め方について説明します。また、絵本のページ数やシーン数の決め方についても説明します。
・第5章「ステップ③テキストの執筆」
絵本のストーリーを構成するテキストの執筆方法について説明します。
・第6章「ステップ④イラストの生成」
キャラクター、表紙、絵本の内容にあったシーンなど、様々な絵本のイラストの生成方法について説明します。
・第7章「ステップ⑤レイアウトとデザイン」
絵本のレイアウトについて説明します。
・第8章「ステップ⑥レビューと修正」
絵本のレビューと修正について説明します。
・第9章「ステップ⑦出版」
絵本の出版方法について説明します。今回はAmazon KDPで紙書籍・電子書籍を出版する方法を説明します。
・第10章「絵本作成のまとめ」
絵本作成を振り返り、改めて絵本作成のステップについて説明します。
・付録A「参考資料」
本書を執筆する際に参考にしたURL、文献の一覧です。
・付録B「Special Thanks !」
本書執筆の際に使用したツール群です。
・付録C「ChatGPT Plusの利用方法(契約方法)」
ChatGPT Plusの利用方法(契約方法)について説明します。
・付録D「Midjourneyの利用方法」
Midjourneyの利用方法について説明します。
・付録E「Kindle KDPペーパーバックの表紙作成方法」
Kindle紙書籍を出版する際に必要となるペーパーバックの表紙作成方法について説明します。
・付録F「Kindle CreateによるKPF作成方法」
Kindle電子書籍を出版する際に必要となるKPF(Kindle Package Format)の作成方法について説明します。
・付録G「絵本:エリオットとケイシー 乾きの村を救え!」
本書で作成した絵本のサンプルです。
・付録H「表紙について」
技術同人誌で使用した表紙の絵について説明します。
・おわりに
本書のあとがきです。
本書は生成AIとして、ChatGPT PlusとMidjourneyを使用しています。それ以外の生成AIの活用方法については触れていません。もちろん、ChatGPT PlusやMidjourneyを使用しなくても同じようなことができるとは思いますが、本書の対象外となります。
本書では、レイアウトツールとしてMicrosoft Publisherを使用しています。それ以外のレイアウトツールについては触れていません。もちろん、Microsoft Publisherを使用しなくても同じようなことができるとは思いますが、本書の対象外となります。
本書は技術同人誌「生成AIで絵本を作ろう ChatGPT Plus/Midjourneyで始めるクリエーター生活」1を底本としています。ご理解の上、ご購入ください。
本書は情報の提供のみを目的としております。本書の内容を用いて何かする場合、必ずお客様ご自身の判断と責任でお願いします。著者はいかなる責任も負いません。
本書に記載されている会社名、製品名などは、一般に各社の登録商標または商標、商品名です。会社名、製品名については、本文中では©、®、™マークなどは表示していません。
近年、生成AIという言葉をよく聞くようになりました。テレビのニュースでも生成AIについて紹介していたり、IT系のセミナータイトルには「生成AI」という文字が含まれるようになってきています。
生成AI(Generative AI)とは、具体的にどういうものなのでしょうか。
生成AI(Generative AI)とは、新しいコンテンツを作り出すことができる人工知能技術のことを指します。この種のAIは、データのパターンを学習し、それに基づいて音楽、文章、画像、ビデオなど、まったく新しい作品を生成する能力を持っています。生成AIの応用例は非常に幅広く、アート作品の生成、文章やレポートの作成、ゲーム内での環境やキャラクターの生成、音楽の作曲などがあります。
上記は「生成AIについて教えてください」と生成AIに質問したときの回答です1。回答にある通り、AI(人工知能:Artificial Intelligence)の一種で、大量の学習データをもとに新しいコンテンツを生み出す点が特徴です。これを利用して、文章や画像・映像等を作り出す生成AIが登場しています。
生成AIには様々な種類があります。代表的なものは次の通りです。
・テキスト生成AI
・画像生成AI
・映像生成AI
・音声生成AI
・音楽生成AI
機械学習モデルを用いて、新しいテキストコンテンツを生成します。記事やレポートの作成、物語や詩の創作、プログラムコードの自動生成、文章の翻訳・要約、会話エージェントの応答生成などを実現できます。
様々な会社がテキスト生成AIをリリースしています。
・GPT:Generative Pre-trained Transformer(OpenAI)
・BERT(Google)
・CTRL:Conditional Transformer Language Model(Salesforce)
与えられたデータセットから学習し、それをもとに新しい画像を生成します。風景画や水墨画、アニメ風のイラストや抽象画、ファンタジーやSFの他に、写真のような画像生成も実現できます。
様々な会社が画像生成AIをリリースしています。
・DALL-E(OpenAI)
・StyleGAN(Nvidia)
・Midjourney(Midjourney)
画像生成AIの手法を時間軸に沿って拡張し、連続する画像(フレーム)をつなげて映像を生成します。広告・マーケティング用の動画やゲーム動画、VR/ARで使用する映像生成を実現できます。
映像生成AIはまだ発展途上で、そんなに多くの会社がリリースしているわけではありません。しかし先日(2024年2月15日)、OpenAIが「Sora」を発表して話題になりました2。わずか59秒の映像ですが、とても精巧に細部まで描写されており、これを応用すれば映画が撮れてしまうのではないかと感じるほどです。
テキストから音声を生成したり、ディープラーニングを用いて音声を生成します。ニュース原稿の読み上げやポッドキャスト、オーディオブック等の読み聞かせを実現します。
様々な会社が音声生成AIをリリースしています。
・WaveNet(Google)
・Polly(Amazon)
・Watson Text to Speech(IBM)
機械学習やディープラーニングを用いて音楽コンテンツを生成します。作曲・編曲が中心ですが、音楽理論の学習ツールとしても利用されています。
様々な会社が、音楽生成AIをリリースしています。
・Jukebox(OpenAI)
・Magenta(Google)
・Flow Machines(Sony Computer Science Laboratories)