目次

はじめに

免責事項

第1章 オーソドックスな目標設定の考え方の流れ

1.1 ターゲットは誰?
1.2 ターゲットがどうなっていればいいの?
1.3 目標達成の基準は?
1.4 まとめ

第2章 目標を見つけよう

2.1 自分が本当に達成したいのは?
2.2 なぜその目標なのか?  
2.3 おわりに

第3章 目標設定以前の話、目標設定以後の話

3.1 はじめに
3.2 目標設定以前の話:自分のマニフェストを作る
3.3 目標設定以後の話:やっていくときの心がけ
3.4 おわりに

第4章 あなたの目標を達成するための達成目標・行動目標

4.1 はじめに
4.2 目標を達成するその前に
4.3 「達成目標」とは
4.4 「行動目標」とは
4.5 達成状況を観測する
4.6 まとめ

第5章 目標達成するために必要な1on1

5.1 目標設定 is 何?
5.2 1on1 is 何?
5.3 目標を達成するための1on1

第6章 10年後を見据えて目標を立てる

6.1 なぜ10年後か?
6.2 10年計画を立てる
6.3 最後に

第7章 超長期の目標設定について

7.1 どれぐらい先の目標を立てる必要があるのか
7.2 あなたや私はいつ頃死ぬのか
7.3 人生100年時代に何が起きるのか(仕事の観点として)
7.4 人生100年時代に何が起きるのか(資産の観点として)
7.5 おわりに

第8章 目標設定とその方向性

8.1 目標設定に対するモチベーションについて
8.2 目標設定する際の注意点

第9章 目標達成のためのTODOリスト

9.1 ずっと引き継がれる項目に対処しよう
9.2 実行できそうなアクションを考えよう
9.3 心のコストを考慮しよう
9.4 欲張らないでおこう

第10章 目標設定の手法【ABC目標】

10.1 目標の最低要件
10.2 目標設定の難しさ
10.3 目標の達成・未達による影響
10.4 ABC目標

第11章 挫折しない個人的目標設定手法

11.1 はじめに
11.2 ここでの目標の定義
11.3 まずは大きな目標(理想の自分)
11.4 小さな目標設定
11.5 目標設定をクローズドにせずオープンにしよう
11.6 最後に

第12章 目標どうしてますか?挫折していませんか?見直してもらっていいですか?

12.1 問い直そう、目標への意識
12.2 問い直そう、あなたの目標

第13章 ふりかえりからはじめる目標設定

13.1 ふりかえりとは
13.2 小さくふりかえるところからはじめよう
13.3 中期的なふりかえりをしてみよう
13.4 長期的なふりかえりをしてみよう
13.5 超長期的な目標を立てよう/むきなおりをしよう

第14章 人生は投機的実行でいこう!

14.1 投機的実行について
14.2 人がやる投機的実行
14.3 予測が外れても将来必要になることもある
14.4 過去の習得した技術が必要になることもある
14.5 投機的実行のコツ
14.6 最後に

第15章 「5000兆円ほしい!」を叶えるためのキャリア目標設定

15.1 はじめに
15.2 「5000兆円ほしい」を叶えるための目標設定のやりかた
15.3 筆者の場合の目標設定のステップ
15.4 まとめ

第16章 アンチパターンから学ぶ目標設定

16.1 目標設定のあるある失敗とその解決策3選
16.2 筆者の場合の目標設定失敗事例
16.3 まとめ

第17章 目標設定のため1on1を受けてみよう

17.1 1on1とは?
17.2 1on1の効用
17.3 1on1をやってもらおう
17.4 まとめ

第18章 人生の目標を立てて、それに向かって生きていこう!

18.1 概要
18.2 はじめに
18.3 人生の目標を立てよう
18.4 夢を目標に落とし込もう
18.5 夢を設定してそのために生きていくこと

第19章 目標を立てるのに必要なもの

19.1 実例
19.2 まとめ

第20章 簡単な目標から達成しよう

20.1 絶対に破ることができない目標を立ててみよう
20.2 ふりかえり

第21章 目標設定とふりかえり

21.1 気づき
21.2 ふりかえりの具体例
21.3 ふりかえり方法
21.4 ふりかえりのススメ

第22章 成し遂げたいことという目標設定

22.1 成し遂げたいことがあるメリット
22.2 成し遂げたいことが見つからない時は?
22.3 オススメエピソード紹介
22.4 成し遂げたいamからヒントを得て欲しい

第23章 じぶんReleaseNoteを書いてみよう

23.1 じぶんReleaseNoteとは
23.2 目標を立てるには

第24章 多趣味な人のための目標設定

24.1 多趣味の人のための1日の目標設定 〜多趣味用TODOリストを作ってみよう〜
24.2 多趣味な人が物事を続けるには 〜多趣味な人こそ小さな習慣を取り入れよう〜

第25章 自分が見つけた「つらくない」目標設定

25.1 週1ブログの継続
25.2 取り組んだこと(進捗・プロセス・心境)をアウトプットする
25.3 仲間をつくって、モチベーションを回復・維持する
25.4 おわり

第26章 マネジメント視点の目標設定

26.1 目標設定の目的と方向性
26.2 目標設定方法
26.3 ふりかえりとむきなおり
26.4 さいごに

第27章 「合同誌の原稿を初めて作成するまで」を分析してみる

27.1 目標設定
27.2 時間はどうやって捻出した?
27.3 今回一番効果的だった目標達成の要素は?
27.4 さいごに

第28章 積みタスクはどんどん増えるよ

28.1 いまどういう状況にあるのか
28.2 ここから得るべき反省

第29章 資格試験に挑戦する目標を立てる際、気にしたい事

29.1 資格試験に20年ぐらい挑戦し続けてみた
29.2 スキルセットの分界点みたいなものが明確にあるやつがある
29.3 スキルセットの分界点みたいなものが明確になさそうなやつもある
29.4 資格試験の学習時間においては1+1は2にならない事がある
29.5 おわりに

第30章 目標設定は必須なのか?

30.1 目標を設定することは必須なのか?
30.2 目標を設定すると得られるメリットとデメリット
30.3 目標を設定しないことで得られるメリットとデメリット
30.4 結局どっちがよいのか?
30.5 FORTEの目標ができたきっかけ

第31章 右は天国左は極楽

31.1 これまでの選べなかった岐路
31.2 要するに?
31.3 表紙との関係

第32章 技術書執筆者へのアンケートまとめ

32.1 アンケート結果まとめ
32.2 まとめ

第33章 子供と共に時間を作る

33.1 時間は細切れ
33.2 自分を知る
33.3 時間の活用の仕方
33.4 時間の作り方
33.5 まとめ

第34章 家事時短テクを活用して時間を作る

34.1 平日の時間確保術
34.2 普段の休日の時間確保術
34.3 もくもく会を活用する
34.4 家事時短テク
34.5 おわりに

第35章 タイムボックス

35.1 ポモドーロテクニック
35.2 時間を区切る
35.3 うまくいかない場合どうするか

第36章 ワーママ的タイムマネジメント

36.1 一日のスケジュール例
36.2 仕事の効率を上げながら、成果を出す方法
36.3 人生の節目に目標を設定する
36.4 まとめ

第37章 時間食い虫Twitterとの付き合い方

37.1 Twitterをやるデメリット
37.2 解決方法
37.3 終わりに

第38章 家族持ちで忘れがちなこと(ビフォーコロナ)

38.1 時間の作り方
38.2 そもそも連絡してますか?
38.3 技術書同人誌を作っていることを伝えてますか?
38.4 最後に

付録A この本をかくきっかけ まえがきの補足

A.1 ワンストップ目標設定
A.2 タイムマネジメント
A.3 終わりに

あとがき

はじめに

 この本を手にとっていただき、ありがとうございます。

 この本は、タイトルのとおり、目標設定の技術について論じたものです。

 そもそものきっかけとして、「エンジニアの登壇を応援する会」主催の「目標設定の技術を勉強する会#1」1という勉強会が2019年1月に開催されました。そこでは、さまざまな目標設定に関する技術やノウハウが発表されました。

 私自身は参加できなかったのですが、参加者のツイートを見ていてすごく刺激を受けました。そしてLTだけではもったいないと考え、ここに登壇された方に「ワンストップ目標設定」という本を作りませんか?とお声がけし、この本ができました。ご参加いただきました著者の皆様、本当にありがとうございました。いずれも興味深く、また有用な方法、あるいは考え方を私自身が学ぶことができました。その後、当日のLT登壇者による内容以外にも、たくさんの方の寄稿を得てこの本は完成しました。

 目標について、あるいはその決め方や運用方法について、明確にあるいは意識的に考えたことがほとんどなかったため、自分の担当章や全体構成を考えながら読むことで、目標を定めるということそのものについてふりかえるよいきっかけになったと感じています。

 また、目標を達成するにあたって、これまで以上に時間を確保することが重要になるでしょう。タイムマネジメント、時間捻出や時間管理についても合わせて寄稿いただきました。時間がない、なんとなく集中できない。集中するため、時間捻出のための記事が後半にあります。

 いずれもともに重要であり、日々の生活や自己の実現に重要なテクニックであり、知識であると感じ、身にしみる内容が多かったです。

 2019年9月に本書の底本となる同人版「ワンストップ目標設定の技術」が発行され、加筆修正を経て、本書が発行されるに至りました。(超)長期の目標設定などに関する記述を追加し、さらなるパワーアップを果たしたと信じております。これを機に当シリーズに出合った方は、ぜひほかの本も見てみてください。

 本書が、この本を読んで頂いた皆様のお役に立つことを願って・・・

2021年8月

編集長 親方@親方Project 拝

免責事項

 ・本書の内容は、情報提供のみを目的としております。著者一同、正確性には留意しておりますが、正確性を保証するものではありません。この本の記載内容に基づく一切の結果について、著者、編集者とも一切の責任を負いません。

 ・会社名、商品名については、一般に各社の登録商標です。TM表記等については記載しておりません。また、特定の会社、製品、案件について、不当に貶める意図はありません。

 ・本書の一部あるいは全部について、無断での複写・複製はお断りします。

1. https://engineers.connpass.com/event/113403/

第1章 オーソドックスな目標設定の考え方の流れ

みずりゅ@MzRyuKa

 本書には、著者の方々が成し得てきたさまざまな目標達成に関してのノウハウが詰まっています。そのノウハウを活かすためにも、まずは基本的な部分を押さえておくことは重要です。まずは、一度オーソドックスな目標設定の考え方の流れについて振り返ってみましょう。

1.1 ターゲットは誰?

 まずはターゲットを決めましょう。誰の目標を設定するか、という観点です。

 考えられるターゲットは、主に以下の4つに分類されると考えます。

 ・自分

 ・同僚・部下/友人/子供

 ・お客様/会社・上司/親

 ・社会/世界

1.1.1 自分

 たいていの場合において、最初のターゲットは「自分」となることが多いです。「自分」だけのことであれば、それこそ自分だけで完結する内容になります。

 しかし、職場や家庭等の環境においては、自分以外の人をターゲットにして目標を立てる場合があります。その場合においてもその目標を設定するため、あるいは達成させるために自分自身も何かしらのアクションを取っていくことになるでしょう。

 下のターゲットに行くほど、自分自身の影響力を強くしていく必要があります。

1.1.2 自分以外をターゲットにする場合

 自分以外をターゲットにする場合というのは、往々にして自分自身が起こすアクションと他者が起こすアクションを考慮しないといけません。ですので、それだけ目標としては敷居が高くなることを意識しましょう。

 他人に口出しだけして何かを達成できるほど簡単ではないというのは、読者の方もご存知だとは思います。思っていたほど伝わらない、聞いてもらえないなどで悩むことも少なくありません。

同僚・部下/友人/子供

 これらのターゲットは、他人ではありますが働きかけることに対しての心理的抵抗は低いです。とはいえ、ターゲットは自分ではない意思のある相手です。よって、こちらの思いどおりになるとも限りません。むしろ、思い通りになることの方が少ないでしょう。

 相手に行動を促すとともに、自分自身もフォロー等のアクションが必要になってくるでしょう。相手への働きかけのしかたによってその効果には大きな差が出てきます。

お客様/会社・上司/親

 こちらは少しやっかいです。相手とのあいだに利益関係が働いたり、諸所の事情による上下関係(往々にして自分が下になることが多い)が発生します。

 ですので、ターゲットはさらにこちらの思いどおりには動いてくれないことが多いでしょう。立場のために聞いてもらえない、などが容易に想像できる事象です。もちろん、こちらのターゲットの中にも聞き分けのよい方はいらっしゃいます。

社会/世界

 ここに至っては、それこそ一国の首相なり世界レベルのスポーツ選手、ミュージシャン、もしくはプログラマ(もしくは世界的に影響のある会社に所属)になっている必要がありますね。

 あるいは、社会を変えるためには長い時間が必要だったり、と難易度は劇的に上がります。何か外的要因が必要になるかもしれません。

 社会を変える方法を解説できればよいですが、本書のスコープからは外れます。

1.2 ターゲットがどうなっていればいいの?

 ターゲットが決まれば、次はターゲットがどうなっていれば良いかを考えていきます。おそらく、「ターゲットがXXできるようになること」というのが多いのではないでしょうか。

 こちらについては、まずは漠然とした内容でもいいので、紙もしくはPCのメモ帳等に書き起こしてみましょう。書き出すことで、「ターゲットがどうなるか」が視覚情報として頭の中に入ってきます。書いていて少し違うなと思ったら、先に書いた内容を消さず、追加で思いついた内容を書きだしてみましょう。そうして、ある程度出てきた内容の中から、一旦ゴールとなる「ターゲットがどうなっていれば良いか」を決定します。

 これを頭の中だけでやろうとすると最初に考えた内容を忘れたりします。できるだけ、何かに書き出し、かつ目に見る場所におくようにしましょう。

 続いて、そのゴールに向けてのマイルストーン(中間目標/中間ゴール)を大まかに設定します。例えば、3年計画であれば、まずは1年毎のマイルストーンを考えてみます。マイルストーンは目標達成までの期間でざっくりと分けていけば良いと思います。等間隔である必要も特にありません。とはいえ、マイルストーンの距離があまりにも離れすぎていると、自分の立ち位置を見失う可能性もあります。ご自身の性質に合わせて、適度なマイルストーンを設けてみましょう。

1.3 目標達成の基準は?

 目標というゴールは決まりました。あとは、「ゴールに到達した」もしくは「ゴールに向かっている」事を確認するための目標達成基準を考えましょう。

1.3.1 定量化

 目標達成基準でよく挙げられるのは定量化です。数値で表すことができれば、自他ともに達成度合いがわかりやすいですね。数値に到達していれば達成、到達していなければ未達成です。定量化する場合は、現状実施できる回数との比較になる場合が多いでしょう。

 たとえば、腕立て伏せの最大回数が100回だったものが200回までできるようになるとかはわかりやすいですね。

 また、今まで時間がかかっていたものの時間短縮なども、目安にしやすいでしょう。仕事の問い合わせ対応に30分かかっていたものが5分で済むようになったなどはわかりやすい成果です。

 ただし、数値化にこだわりすぎると、意味のない/数値で表すことの意味が薄い目標値ができあがってしまいます。

 何かに慣れるために数をこなすという場合、数値自体の設定には大きな意味はありません。回数をこなすことで、体が覚える/短時間で実施できるようになる、などに繋げると良いでしょう。

1.3.2 定性化

 数値に頼らない場合には、具体的にどのような状態になっているのかを、他者に説明できるようになっているとよいと思います。これは、他者に評価してもらうというよりも、時間が経った後の自分が客観的にその目標達成度を測るのに役立つためです。定量化の目標を何回か実施した際に到達した先にある「状態」が定性化された目標であることが多いでしょう。

 たとえば、特定の技術分野で有名になる、と目標を設定します。すると、知ってもらうためにその分野の勉強をし、定期的にアウトプットし、場合によってはイベントなどで発表する、などがマイルストーンになると思います。

1.4 まとめ

 いかがだったでしょうか。自分の会社で目標設定するときに提示されたような内容だったかとは思います。しかし、だからこそ、基本的な部分を押さえる意味でも確認しておいた方がよいと考え、項目としてまとめました。

第2章 目標を見つけよう

ばるたそ@barutasosan

 目標を達成することはもちろん大切ですが、それ以上に「自分にとって重要な目標」を見つけることが大切だと感じています。自分なりにまとめた目標の見つけ方を記してみたいと思います。

2.1 自分が本当に達成したいのは?

 「目標を達成したい」という気持ちの裏側には、「現状で満足していない」という気持ちもあります。そのため、現状を打破するためには自分の置かれている状況を正しく認識し、問題を発見する必要があります。問題発見方法の一例はこんな感じです。

 ・問題を洗い出す 

 自分が困っていることや現在できていないことを箇条書きにしていきます。箇条書きにする際には、深く考えずにパッと出てきたものをどんどん書いていきます。(「ゼロ秒思考」という書籍を読むと、コツが書いてあります)

 ・問題をまとめる

 問題を洗い出した後は、問題をまとめる作業を行っていきます。洗い出した直後は、問題点が無秩序に並んでいると思うので、この段階で整理していきます。(「学習時間が取れない」・「毎日やるべきことが多い」の原因は同じような気がするので、まとめてみる など)

 ・問題を選ぶ

 問題をまとめた後に、どの問題を解決すべきかを考えます。問題点はいろいろあると思いますが、全てを解決する時間は無いので、まとめた問題点を一覧視し、優先順位をつけていきます。優先順位を付けた後は、最優先の問題から取り掛かっていきます。

 ・課題を設定する(原因を追究する)

 問題を選んだ後は、その問題を深堀して何が課題なのかを探っていきます。例えば「自分の趣味に充てる時間が無い」という問題があった場合、以下のように追究する事ができます。

 ・自分の趣味に充てる時間が無い

  ─仕事の稼働時間が多い

   ・仕事の仕方が悪い?

   ・慢性的に稼働時間が多いのか?

 ・体力が無い

  ─睡眠時間が短い

  ─生活リズムを整える

   ・就寝・起床時間を揃える

 以上の深堀から、課題として「仕事の仕方が悪い」「就寝・起床時間を揃える」などの課題が挙げられます。(根拠が弱い場合にはもう少し深堀を行います。)

 以降は上記の流れを繰り返して、問題点の抽出→課題の設定を繰り返し行っていきます。

作業はアナログでやる @おやかた

 こういった、課題抽出の作業は、アナログな方法でやることをおすすめします。

 PC上でやるのもよいのですが、思いついたことをとにかく書き出していくようなタイプの作業においては、パソコンやタブレットでの操作ディレイは無視できません。

 紙とペンなら思いついたことを片っ端から書き出していけますが、これをPCでやろうとしてみてください。

 変換、改行、文字を大きくしたり並べたり……一見きれいな一覧表を作ることができますが、そこに至るタイムラグが無視できないくらい大きくなります。あるいはアウトプットの帯域といっていいかも知れません。必要に応じて、タスク管理ツールに落とし込むときなどに電子化しましょう。

 この後に並び変えたりすることを前提とするならば、付箋などを使ってもよいかもしれませんね。付箋にペンで書いていったん片っ端から貼っていき、次にそれをはがして並び替えるなど。

 電子デバイスの使い勝手は徐々にしかし確実に向上していますが、こういうユーザビリティの面ではやはりアナログならではの良さもあります。

2.2 なぜその目標なのか?  

 決めた目標は「自分のための目標」かどうかを確認するべきだと感じております。その目標は結果として自分のためになっているのか?と考えてみましょう。

2.2.1 期限は?

 目標は期限が必須です。期限が無い目標はただの願いになります。実行に移すためには期限を必ず設定しましょう。

2.2.2 誰が見ても実施可能な目標の書き方にする

 「努力する」など、人によって解釈が異なる書き方はだめです。必ず実施できる形に直しましょう。NG「お金持ちになる」OK「30歳になるまでに1年間の総所得を1800万円以上にする」

2.2.3 前向きかどうか?

 「~しない」など、自分の行動を抑えつけるような目標にはしないようにしましょう。

しないことリストの効能 @おやかた

 目標を立てるにあたって、しないことリストを作ってみるという方法もあるかもしれません。

 前向きなやりたいことを目標に据えることもよいですが、現状把握のツールとしてやらないことリストを作り、その回避をするための行動・選択を取るという選択も考えてみてください。今嫌々やっていること、体力や精神的に負荷が高すぎること、それ以外も含みますが、そういったことを減らす/なくすことだって素敵な目標です。精神、身体的な健康にもつながります。

2.3 おわりに

 今回は目標設定について、自分なりにまとめてみました。目標は達成することに目が行きがちですが、適切な目標を作ることの方が大切であり、意外と難しい作業です。これから目標を見つける方の一助になれば幸いです。

参考文献

 ・永谷研一(2013),絶対に達成する技術,中経出版

 ・赤羽雄二(2013),ゼロ秒思考,ダイヤモンド社

試し読みはここまでです。
この続きは、製品版でお楽しみください。