目次

はじめに

本書の構成

第1章 そもそも「考える」って何だろう?

1.1 「考える」こと、していますか?
1.2 「お昼休憩を何分とるのか?」が決められない
1.3 あらためて「考える」とは何か
1.4 チームで「考える」とは?
1.5 個人で、チームで「考える」には

第2章 考える枠を決める

2.1 考える枠を決めるということ
2.2 考える枠を決める考えかた
2.3 考える枠を決める手法
2.4 「考える枠を決める」のおわりに

第3章 課題を特定する

3.1 課題を特定するということ
3.2 事実の発散をする考えかた
3.3 事実の収束をする考えかた
3.4 課題を特定する手法
3.5 「課題を特定する」のおわりに

第4章 解法を特定する

4.1 解法を特定するということ
4.2 打ち手の発散をする考えかた
4.3 打ち手の収束をする考えかた
4.4 解法を特定する手法
4.5 「解法を特定する」のおわりに

第5章 チームで「考える」ために気をつけること

5.1 話しているステップの違い
5.2 視点の違い
5.3 集団心理

第6章 「考える」実践例

6.1 目標設定を「考える」
6.2 チームでのふりかえり
6.3 アイデア出しワークショップ
6.4 「普通」の会議

第7章 おわりに

第8章 参考文献

8.1 ○○シンキング
8.2 問題解決
8.3 アイデア発想
8.4 チーム・組織
8.5 ファシリテーション
8.6 その他

はじめに

 正直に言うと、本書『「考える」考えかた』は僕自身のために書いたものです。ですが、かつての僕のように「考える」ことに悩んでいる方には何らかの助けになるかもしれない。そう思い、本という形にすることにしました。

 僕はチーム設計師と名乗り、自社・他社問わず、様々なチーム活動を円滑にするための支援を生業としています。その支援の中には会議のファシリテーションやワークショップの設計・実施といったものも含まれています。誤解を恐れずに言えば、チームで「考える」事に対しそれなりの経験と力があると思っていました。詳細は本文で紹介しますが、その自信があっさりと打ち砕かれる経験をしたことにより、「考える」というのはどういうことなのかが分からなくなってしまいました。自信喪失状態です。そのことが「考える」ことを考えるきっかけとなりました。

 ○○シンキング、問題解決、アイデア発想法など、世の中には様々な「考える」方法を記した本があります。僕は「考える」ことが分からない状態を抜け出すため、これらの本を読み、今までの経験から学んだことをふりかえり、さらなる実践を重ねました。その経験で得た実践知とチームで「考える」ためのポイントを体系的にまとめたのが本書です。

 僕の「考える」考えかたが、僕の現場だけではなく、他の現場でも「考える」手助けになることを祈っています。

渡部 啓太

本書の構成

 本書では、まず1章の『そもそも「考える」ってなんだろう?』で「考える」とはどういうことか、僕の考えを述べます。次に、2~4章では以下の「考える」考えかたの3ステップをそれぞれ解説します。

 考える3ステップ

 ① 考える枠を決める

 ② 課題を特定する

 ③ 解法を特定する


 その後、5章ではチームで「考える」ために特に気をつけるべきポイントについて、最後に6章では「考える」考えかたを使用した実践例を紹介します。実践例は僕が実際の現場で行った考えかたなので、ご自身の現場で使う際の参考にしてください。

試し読みはここまでです。
この続きは、製品版でお楽しみください。