はじめに
第1章 Riverpod
第2章 基本的な使い方
第3章 詳細な使い方
第4章 実践的な使い方
第5章 イミュータブルと宣言的UI
おわりに
本書を手にとっていただき、ありがとうございます。
Flutterでアプリケーション開発をする上で、状態管理は重要なテーマのひとつです。ですが、ProviderやRiverpodといった状態管理ライブラリーをうまく使いこなせなかったり、使いこなすために情報収集している人が多いと感じています。そこで、本書ではRiverpodを使ったFlutterアプリケーションの状態管理に必要な知識・技術を広く獲得することを目指します。
また、本書ではプログラミング言語の文法や開発環境の構築方法など、基礎知識を習得している方を対象としています。Flutterを使ったアプリ開発に全く触れたことのない方は、著者が運営している「Flutterで始めるアプリ開発」を事前に終了することをおすすめします。
Flutterで始めるアプリ開発
https://www.flutter-study.dev/
・Riverpodの基本的な使い方
・Riverpodの実践的な使い方
・Riverpodの使い方を知りたい方
・Riverpodを理解しきれていない方
・flutter 2.2.0 (stable)
・flutter_riverpod ^0.14.0+3
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本書に記載された内容は、情報の提供のみを目的としています。本書を用いた開発・製作・運用は、必ずご自身の責任と判断によって行って下さい。これらの情報による開発・製作・運用の結果について、著者はいかなる責任も負いません。
本書では、Flutter(Dart)向けの状態管理ライブラリーである、Riverpodに関して紹介していきます。この章では、状態管理やRiverpodの概要を紹介します。具体的な使い方は登場しませんが、Riverpodを使う上で、前提となる知識を身に着けていきます。
Riverpodについて紹介する前に、「状態管理」とはそもそも何なのか、という点について確認します。
アプリケーションにおける「状態管理」とは、「アプリケーションで扱う様々なデータを管理する」ことを指します。
たとえば、FlutterではWidgetをツリー状に組み合わせ、UIを作ります。どのようなWidgetを組み合わせるかは、アプリケーションが持っているデータに応じて判断します。つまり、「データを元にUI」を作ることになり、この仕組みのことを「状態を持つ」と表現します。
アプリケーションが持っているデータは「状態」であり、それらを元にUIを作るため、適切に「管理」する必要があるということです。特に、アプリケーションの規模が大きくになるにつれ、管理すべき状態が複雑になります。そういった場合に、適切に状態管理できていないと、様々なバグを招くことになってしまいます。なので、アプリケーションを開発する上で「状態管理」は重要なテーマのひとつなのです。