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かげろうの日記遺文
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かげろうの日記遺文

発売日 : 1992年10月1日
ISBN : 9784061962002
全文検索 : 非対応
原点『蜻蛉日記』の中に僅か数十行しか記述はされていない町の小路の女〈冴野〉は、学問も名もない下賤の女ながら己れのすべてを男に与えて消え失せた、妖しい女であった。室生犀星は『日記』の書き手紫苑の上以上にこの女を愛し、犀星自身の消息を知らぬ生母ハルの身の上に重ねて物語り、限りない女性思慕の小説とした。川端康成をして、当時、“言語表現の妖魔”と迄言わしめた野間文芸賞受賞の名篇。
(※本書は1992/10/1に発売し、2022/3/10に電子化をいたしました)

目次

一、花やぐひと
二、山辺の垣ほ
三、真菰草
四、町の小路の女
五、山もしずまる歌
六、うたたねのまに
七、名もなき侍
八、香の風
九、くろ髪
十、あたらし野の姫
十一、長歌
十二、再会
あとがき

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