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となりの漱石
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となりの漱石

発売日 : 2015年10月22日
想定ページ数 : 288ページ
ISBN : 9784799317686
全文検索 : 非対応
日本を代表する文豪・夏目漱石。
明治という日本の夜明けとともに、時代の精神を文学へ昇華させていった近代百年最大の国民的作家は、じつをいうと、損をしようが曲がったことが大嫌い、皮肉屋でありながら情にあつく、うるさい世間はご免蒙(めんこうむ)るがほっておかれるとさびしい、胃炎は怖くて仕方がないのに甘味はついつい盗み食い……という、人間味まるだしの人なのであった。
その49年(作家生活はわずか10年!)の生涯に残した「作品」「手紙」「俳句・漢詩」などの名言・迷言からは、愛すべき我らが隣人の姿が浮かび上がってくる。明治は遠い日々ではない。ふり向けば、私たちのすぐそこに漱石の「こゝろ」は息づいている。

目次

はじめに
1章 はらぺこ漱石
食い意地の人
魚、肉 米、芋、プヂング、pineapple、クルミ 蜜柑
髭とシュークリーム
2章 漱石とおんなたち
初恋と文鳥
野暮らしく長々と申し上げる
オタンチン・パレオロガス
3章 明治人 漱石
ヌードと猫の目
新聞なんて嘘つきだ
小説は「篦棒」な見世物小屋
「二六時中」は遠くなり
自由恋愛と新しい時代
4章 家庭人 漱石
あなただって悪い
いいよいいよ、泣いてもいいよ
漱石 童謡を書く
5章 漱石と友、弟子
文学的生活を送りたきなり
温情の裕かな夏目さん
菊苗のために花を飾ろう
医者、満洲行に反対す
子規と虚子
遠慮のない門人達
とかく馬になりたがるが
6章 意地っ張り 漱石
江戸っ子の名折れだ
薩張した男
うつくしい本を出すのはうれしい
厠半ばに
むっちりとした余裕
「のざらし」の心
7章 漱石 懐事情
筆で暮らしていけるのか
財布にはタバコ代と本代のみ
8章 漱石 迷う
命は別段惜しくもなけど
命を賭けて決心せよ
だんだん透明になっていく
おわりに
〈参考文献〉
〈出典〉
〈夏目漱石 略年譜〉

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