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日本プロ野球改造論
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日本プロ野球改造論

発売日 : 2013年3月15日
想定ページ数 : 245ページ
ISBN : 9784799312988
全文検索 : 非対応
観客動員数が減り、地上波テレビ中継の視聴率も低迷している日本プロ野球。しかし、1990年代半ばまで、日本のプロ野球と米メジャーリーグの売上規模はほぼ同じだった。現在、メジャーは規模を拡大し、日本との差は4倍にも広がっている! その違いはどこにあったのか?
高度なビジネスマネジメントでリーグ全体の発展をとげたメジャーと、選手の実力はありながらも各球団が個別に利益を追求してきた日本プロ野球------これは、現在の閉塞する日本産業構造そのものといえるだろう。
ビジネスコンサルタントとして、プロ野球界にかかわってきた著者が、次世代の夢を創るスポーツ=プロ野球の徹底改造論を提案。本書は、日本の産業が再浮上するための大きなヒントにもなるだろう。

目次

はじめに
第1章 その差は、「リーグビジネス」と「チームビジネス」
収益格差4倍! 米メジャーと日本プロ野球の違いはどこに? 「リーグビジネス」を世界に広げる米メジャーの成長力
  • 今、求められる再生のための改造論
  • かつては規模が同じ、しかし15年で4倍の成長差に
  • その差は、「リーグビジネス」の強さ
  • 年率30パーセント成長の子会社もある
  • 日本は親会社がリーグビジネスのネック
  • 1通のメールをきっかけにプロ野球の世界に
  • プロ野球のオーナー会議でプレゼンしたが……
徹底した戦力均衡で観客を呼び込むメジャー スポーツエンタテインメントとしての商品価値を高める
  • 毎年強いチームが入れ替わる
  • リーグが収入の6割を面倒見ているチームも
  • サラリーキャップで戦力の集中を防ぐ
  • 「戦力強化を怠ったチームに課徴金」という議論も
メジャーリーグを拡大させるリーグビジネスの中身 四つの会社が30チームを養う
  • リーグが一丸となり放映権の価値を高める
  • ネットとともに拡大する新ビジネス
米メジャーと日本プロ野球のコミッショナーの違い 優れた経営手腕を発揮した二人のコミッショナー
  • 優れた経営手腕を持つコミッショナー在籍時にリーグは成長
  • きっかけは全米を揺るがした八百長スキャンダル
  • 放映権ビジネスを拡大したピーター・ユベロス氏
  • メジャーリーグを4倍に育てたバド・セリグ氏
  • 日本のコミッショナーは立会人?
第2章 現場はどう見ているのか? プロ野球ビジネスの危機感と希望
「放映権のセ」と「スタジアムのパ」 チーム経営の差を生む「スタジアム・ビジネス」
  • 巨人頼みのセ・リーグ、危機感のパ・リーグ
  • 10パーセントの高額シートで売上の60パーセントを稼ぐ
  • 東京ドームの広告収益は巨人に1円も入らない?
  • 総額90億円の大規模改修でも大きな見返り
「このままではまずい」と、さすがにみんな感じはじめています 横浜DeNAベイスターズ取締役事業本部長・前沢賢氏に聞く
  • 「経営次第で絶対に成功できる」と思った
  • 野球界全体に手詰まり感が出てきている
  • みすみす宝の山を手放すのは経営としておかしい
  • ネット観戦と球場観戦の共食いは心配ない
  • プロ野球の入場料ははたして適正価格なのだろうか
  • タッチディスプレイで冷たいビールが運ばれてくる
プロ野球の可能性は「野球という狭い世界」の外にある 北海道日本ハムファイターズ事業本部長・成田竜太郎氏に聞く
  • 金額に見合うだけの効果を親会社に提供できているか
  • いつまでも企業知名度向上を錦の御旗にできない
  • 誤解を恐れずにいうなら北海道移転の成功は偶然
  • 観客の5割以上がオンラインでチケット購入
  • 「ウォッチスポーツ」から「Doスポーツ」へ
  • 北海道という土地で成功モデルをつくれる
ファンとの微妙な距離感の演出をAKB48から学びたい 東北楽天ゴールデンイーグルス事業企画部長・根岸友喜氏に聞く
  • 新規参入の目新しさでビジネスできる期間は終わった
  • 強いチームがあり、スタジアムに行くと面白い
  • フレックス・プライス導入で20パーセントの収益向上
  • 階層別にきめ細かくファンのニーズに応える
  • 東北市場はまだまだ開拓の余地がある
  • プロ野球の問題はライバルが明確ではないこと
第3章 現状を変えていくメジャーと、現状に固執する日本
年間550億円の放映権でも「安い買い物」 ESPNとメジャーが結んだ大型契約の中身
  • ネット中継を含めた包括契約で倍額に
  • あえて競合をつくりネットビジネスの市場拡大を狙う
  • 現状がよくないのに「現状維持」を考えるプロ野球
  • スポーツは数少ない貴重なライブ視聴コンテンツ
  • 一括契約によって主導権はあくまでリーグが持つ
ロンドン五輪は「ユベロスモデル終焉」の大会に? ネット中継と時差との親和性
  • 高騰し続けてきた五輪放映権料が頭打ちに
  • NHKでも1000時間のネット中継、有料での動画配信も
  • IOCはインターネットの可能性を見誤った?
  • 時差があるコンテンツこそネット中継の親和性がある
ロンドン五輪は本格的ネット中継への転機だった NBCの特設サイトは20億PV、当初の予想を覆し黒字を達成
  • 米国テレビ史上最大の視聴者数を更新
  • アプリとSNSのコラボでバーチャル・パブリック・ビューイング
  • 日本でもページビューは大幅増だったが……
  • 日本では60パーセントの人がネット中継の存在を知らなかった
第4章 求められるのは、成長のためのミッション
熱い韓国プロ野球。女性、若者が大挙スタジアムへ 対する日本はさらなる空洞化問題
  • 10年間で観客動員3倍以上。若い女性がスタジアムに集まる
  • 「ライトなファン」を取り込む
  • スポーツ専門局が全試合生中継。ネット動画配信も
  • 波紋を呼んだ、才能豊かな高校生のメジャー挑戦宣言
  • リスクの高い挑戦を想定していなかったNPB
  • 日本でプレーできなければ韓国に行ってしまうかも
さらに儲かるビジネスになったメジャーリーグ 進化するチケット販売、放映権契約も絶好調
  • 観客動員数、過去5年で最大の7500万人を達成
  • ワールドシリーズにもダイナミック・プライシング導入
  • 日本もリーグとしての取り組みを
  • 30チーム中赤字はわずか3チーム
メジャーの世界戦略に飲み込まれる日本プロ野球 求められる新しい成長のミッション
  • 利益とコンテンツの質が高まり続けるサイクル
  • 野球を最高のエンタテインメントビジネスに
  • アップルとMLBに共通する主導権の握り方
  • 世界からカネとタレントを集める
  • 日本人メジャーリーガーのWBC不参加はただの偶然か
  • なぜ野球をやるのか、そのミッションを明確に
おわりに

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