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悪事の心理学 善良な傍観者が悪を生み出す
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悪事の心理学 善良な傍観者が悪を生み出す

発売日 : 2024年2月23日
ISBN : 9784799330159
全文検索 : 非対応
ワシントン・ポスト紙ブック・オブ・ザ・イヤー受賞の話題書がついに日本上陸!

”遊び場でのいじめから職場でのセクハラまで、善良な人がとんでもないことをする場合がしばしばあります。それはなぜでしょう?
著者は、社会心理学の基本原理がどのようにそれらの行動を説明するのか、その行動を変えるためにはどうすればよいのかを、思慮深く美しい文章で示しています。本書は、より良く、より勇敢な自分になるためのスマートな実践書です。
ダニエル・ギルバート(ハーバード大学社会心理学教授『明日の幸せを科学する』著者)


組織の中にいる私たちは皆、
判断を間違える可能性を孕んでいる。


なぜ、不正を目撃した会計士の半数がその事実を黙っているのか?
なぜ、警官の正当性のない16発の発砲を他の警官は止めなかったのか?
なぜ、職場でのセクハラは発見されないのか?

いつの時代も企業や個人の不正、ハラスメント、いじめ、性加害の問題に関するニュースは後を絶たない。
その原因を探ったところにあるのは、たった数人の「悪人」ではなく、沈黙する大多数の「善人」であると言ったら驚くだろうか。

本書は最新の心理学・神経科学をもとに、悪事が起こるメカニズムを「傍観者」に着目して解説する。
さらに、傍観者が同調圧力に打ち勝ち、勇気ある反抗者に変わるにはどうすればよいのか、具体的な実践法まで提言する。

著者は、「社会規範」にまつわる先駆的研究で全米トップ300の教授の一人にも選出された心理学者キャサリン・A・サンダーソン
彼女が本書を執筆したきっかけは、息子の寮の新入生が飲酒中に転倒して20時間後に死亡したことだという。20時間もの間、誰一人として救急に電話することはなかった。

なぜ誰もすぐに行動を起こさなかったのか?
あなたなら行動を起こせたのか?
企業や個人の不正、ハラスメント、いじめ、性加害の問題に関するニュースが後を絶たない現代社会にこそ、広く読まれるべき1冊。


各誌、各専門家が推薦!
”本書は、同調圧力や腐敗した権力、無関心・無気力に直面しても、正しいことのために立ち上がる力を、できるだけ早く身に付けるべきだと力強く主張しています。”
―サイコロジー・トゥデイ誌

”善人の善行を妨げる社会規範の深層を探り、社会をよりよい方向に変える「道徳的反逆者」になるために、我々全員が取るべき手段を指し示す1冊です。”
―ウォルター・V・ロビンソン(ボストン・グローブ紙元編集者)

”なぜ多くの人は、悪事を目撃したときに黙っているのでしょうか? もし、最近そのような疑問を抱くことが増えたとしても、それはあなただけではありません。本書は、そんなあなたに向けて執筆されています。”
―ジョージ・コンウェイ(リンカーン・プロジェクト共同設立者)

”私たちの世界は、臆病と腐敗に満ちています。著者は、数十年にわたる画期的な研究をもとにその理由を説明しています。”
―ジェレミ・スーリ(歴史学者)

”著者はこの力強い良書で、善良な人々がしばしば何もしない理由を心理学的に説明し、必要な状況のときに多くの人が「道徳的反逆者」になるための思慮深い提案を行います。”
―バリー・シュワルツ(心理学者、『なぜ選ぶたびに後悔するのか』著者)

”悪事が起きるのは、悪人のせいだけではありません。善良な人々が見て見ぬふりをするから起こるのです。本書は、もっと優しく、倫理的な社会を築くうえでの必読書です。”
―デイヴィッド・デステノ(『なぜ「やる気」は長続きしないのか』著者)

”本書は、道徳的勇気や不作為について、豊かで力強く広範に探求し、人助けをさまたげるものは何か、そして人助けにつながるものは何かを示しています。”
―アービン・ストウブ(マサチューセッツ大学心理学名誉教授)

目次

はじめに
第1部 善人の沈黙
第1章 怪物神話
  • 群れの危険性
  • ただ命令に従っただけ
  • 同一視の影響
  • 決断できない苦しみ
  • 緩やかなエスカレート
  • 沈黙と不作為を理解する
第2章 誰の責任?
  • 傍観者効果の誕生
  • 社会的手抜きの危険性
  • 傍観者効果を克服する
第3章 曖昧さの危険性
  • 曖昧さが不作為を生む
  • ポーカーフェイスの危険性
  • よくある誤解を理解する
  • 集団の中での行動に関する神経科学
  • 人数の力
第4章 援助にかかる多大なコスト
  • 援助のコストを天秤にかける
  • 声をあげることの社会的なコスト
  • 社会的な拒絶は脳に悪影響を及ぼす
  • コストを克服する
第5章 社会集団のパワー
  • 社会的圧力と同調
  • なぜ同調すると気分が良くなるのか
  • 同調圧力はティーンエイジャーで特に強い
  • 社会的規範の誤解が生むもの
  • 規範の認知を訂正する効果
  • 部外者の力
第2部 いじめと傍観者
第6章 学校でいじめに立ち向かう方法
  • いじめについての理解と誤解
  • 立ち向かうことができる生徒
  • いじめを減らす方法
第7章 大学で性的不正行為を減らす方法
  • 男集団の危険性
  • 男集団の中で大きな声をあげづらい理由
  • 性的暴行を減らす方法
第8章 職場で倫理的行動を育む方法
  • あなたは上司と対決できるか?
  • 沈黙することの仕事上のメリット
  • 悪事に立ち向かう社会的なコスト
  • 悪事につながる危険な道
  • 職場文化を変える方法
第3部 行動の仕方を学ぶ
第9章 道徳的反逆者を理解する
  • 道徳的勇気を定義する
  • 道徳的反逆者の特徴
  • 他者が存在していても行動を抑制しない
  • 共感的要因
  • 内なる道徳的反逆者を見つける
第10章 道徳的反逆者になる方法
  • 変化の力を信じる
  • スキルと方法を学ぶ
  • 実践、実践、とにかく実践する
  • ちょっとしたことでもやってみる
  • 共感力を育てる
  • 内集団を広げる
  • 倫理的なリーダーを探す
  • 友人を一人見つける
  • 社会的規範を変える
  • 文化を変える
謝辞
訳者あとがき
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