セール中 カテゴリ一覧 著者一覧
50代、それでも戦い続ける 将棋指しの衰勢と孤独と熱情と
0件
1,430円(税込)
獲得ポイント: 14pt
通常:
14pt

50代、それでも戦い続ける 将棋指しの衰勢と孤独と熱情と

発売日: 2025/10/24
EPUBリフロー
ISBN: 9784799332122
全文検索: 非対応
バカになっていく実感、衰えゆく体力ーー
あらがい、もがき、盤上に向き合う


朝日新聞将棋記者・村瀬信也が書いた、
50代プロ棋士・木村一基の軌跡


頭脳・体力の自己認識から若手棋士への気持ち、
AIに対する感触、将棋への思いまで、赤裸々に描くーー。

「退化している部分があるかもしれないが、全体の進歩の速さに追いつく伸びがないのかもしれない」
「『精一杯やっている』と思う自分と『もっと時間をつくって将棋に取り組めるはずだ』と思う自分と」
「記憶力とか読む量の衰えとか、自分がバカになっていくのを実感するのがたまらなく嫌ですね」
「経験が生きることを強引に見つけるとしたら、苦しくなったときに辛抱できるようになったことぐらいじゃないでしょうか」
「カーテンを閉めていいなんて、言わなきゃよかった。藤井(聡太)さんが焼け焦げてひからびるのをじっと待っていればよかった」
「(永瀬九段を)以前は強烈な人だな、と思っていたけど、今は憧れに近い気持ちを感じています」
「やっぱり、やっていて面白いです。研究が活きて勝った時は研究したかいがあったと思いますし、夜戦は自分の子どものような年代の人とケンカするようなところがあって、とても興奮します。この生活を少しでも長く続けたいです」


若き天才たちが躍動する将棋の世界で、
衰えゆく頭脳と体力 、進むAI、時流の変化 、
そして生まれる不安とあせり ――。

彼の抱える苦悩は、多くの働く中高年が
直面しているそれと重なるのではないかーー。

先の見えない時代の中で、下りゆく自分と向き合い、
もがきながら、あらがいながら、
「それでも、やるしかない」 と歯を食いしばる、
そんな人たちのための一冊です。

将棋好きな人も、そうではない人も、
本書を読めば、明日からもう一度戦うための勇気が湧いてくる!

目次

表紙
はじめに
目次
第1章 50代、どう戦うか
それでも、思うように勝てない
  • 勝ちの将棋を勝ちきれない
  • 50代になった木村の今
タイトル獲得、そして藤井聡太の挑戦
  • 3勝3敗で迎えた王位戦の大舞台
  • 史上最年長でタイトル初獲得
  • 挑戦者は、17歳の藤井聡太
積み重ねていけば、いいことはある
  • 「攻撃的な受け」に逆風
  • 「チェスクロック式」への対応
  • 「中年の星」という呼び名
第2章 50代の頭脳と体力
指し盛りを過ぎても
  • 女流棋士・西山との戦い
  • 途方に暮れるところがある
  • 読みの力、藤井は別格だが
衰えと向き合う時間
  • 成績が悪いと引退に
  • 経験が生きることを強引に見つけるとしたら
  • 長年取り組むジョギング
酒との付き合い方
  • 日本酒好きの素顔
  • 関西の大御所・内藤との交流
  • 神吉との北新地での夜
  • 対局とトイレ
将棋には「体力」もいる
  • 2日制のタイトル戦
  • 質のいい長考
  • 「封じ手」での駆け引き
  • 変化したタイトル戦の戦術
  • 弱気になると、現状維持を考えてしまう
第3章 自分らしい挑戦
進化し続けるAIと将棋
  • AIを採り入れたのは2017年
  • 「最善」を選んでも痛い目に
  • 「評価値ディストピア」
それぞれの、生存戦略
  • AIがマイナスという手は指さない
  • 一手間違えるとかみ付ける勝負勘
  • 先行逃げ切りのスタイル
AI以前の戦法、AIで変わりゆく戦法
  • 相手に「攻めさせる」展開
  • 印象に残る対杉本戦
  • 修業時代の研究が生きる
  • 戦法の成否のカギをAIが握る
  • 考え方がもう古いのかもしれない
第4章 新時代の輝き
藤井とのタイトル戦
  • 30歳差対決
  • 勝機はあるはず
  • 「カーテンを閉めていいなんて言わなきゃよかった」
努力型の若手棋士
  • 永瀬に対し「憧れに近い気持ち」
  • 努力か才能か
  • 「やっぱり、こうじゃないといけないのか」
年下棋士との研究会
  • 20年近くになる佐藤との「VS」
  • 佐藤とPonanza
  • モデルチェンジをする佐藤
ただ一人、プロ棋士になった弟子・高野
  • よく勉強するし、手のかからない弟子
  • 新人王戦での栄冠
  • 弟子の前では「鬼」
  • プロ棋士と学歴
  • 「東大を受ける」と言った弟子
  • 「強くなるためには?」の答え
  • 今の子どもたちにどう向き合うか
第5章 棋士としての、これから
だらしないことは言ってられない
  • 棋士としての「投了」
  • B級2組の羽生世代
  • トップクラスで戦うには
やっぱり、将棋は面白い
  • AIにより変化した解説
  • 藤井聡太の登場と「観る将」の増加
  • 「青野先生は一つの目標」
  • 長く続けることも大事
特別収録1 囲碁将棋TV ─朝日新聞社─(2024年3月29日配信) 「チャンネル登録者10万人突破記念イベント」鼎談
特別収録2 朝日新聞インタビュー(2020年2月22日付)「バカになっていくのを実感するのが嫌」
奥付

ユーザーレビュー

書籍をシェアする