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ヴィトゲンシュタイン 世界が変わる言葉 〈エッセンシャル版〉
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ヴィトゲンシュタイン 世界が変わる言葉 〈エッセンシャル版〉

発売日 : 2018年5月24日
ISBN : 9784799322697
全文検索 : 非対応
それまでの哲学をひっくり返した天才、ヴィトゲンシュタイン。
難解と言われる彼の文章に『超訳ニーチェの言葉』の白取春彦が挑み、
読者の視点を変え、人生と世界が新しく見えてくる鮮烈な言葉を誕生させた。

「きみがいいと思ったら、それでいい。誰かから何と言われようと、事実が変わるわけじゃない」
「きみ自身がきみの世界だ。きみの生き方で、きみの世界はいくらでもよくなっていく」
「内心や胸の奥の気持ちといったものがそれほど重要なのだろうか。
その人の表情や態度に表れているものよりも、本当に重要だと考えていいのだろうか」


ヴィトゲンシュタインとは

ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインは1889年4月に
オーストリア・ハンガリー帝国の帝都ヴィーンに生まれた。
父カールの八番目の子、五人の兄弟と三人の姉妹の末っ子だった。

(中略)
兵士であった五年間も含めて六年越しで書かれた原稿は
1922年に独英対訳の単行本としてイギリスで出版された。
これが有名な『論理哲学論考』であり、ヴィトゲンシュタインの生前に刊行された
ただ一冊の哲学書である。この薄い一冊が当時の哲学界に衝撃を与えた。
従来のほぼすべての哲学を真っ向から否定した書物だと思われたからである。

とはいっても、従来の哲学書のここかしこがまちがっていると指摘したのではない。
人間の論理的な思考と表現に用いる文章(命題)というものが
いったい世界のどこまでを伝えうるものなのか、
どこまでしか伝えられないものなのかを論理の点から考察したのである。

ふつうの人々から見れば、『論理哲学論考』は数式の入った難しい
論理学の書物にしか見えない。しかし、ヴィトゲンシュタインは
これを倫理と美学についての哲学書として書いた。
そのことは序文にもはっきりと記されている。

「この本は哲学の問題を扱い、これらの問題に問いを立てることが…
言語の論理の誤解に基づくことを示す。この本の全意義を次のような言葉にできるだろう。
“もともと言い表せることは明晰に言い表せる。
そして語りえないことについては人は沈黙する”」
(木村洋平訳)

つまり、これまでの哲学は難解な問題を扱っていたのではなく、
言葉の使い方を誤っていたために、それら問題が難解なものになってしまっていた、というのである。

哲学が取り組みながらも解明できない問題は難しいのではなく、
そもそも言語で言い表せないものを言語で表現しようとするからなのだ。
言葉で言い表せないものはただ示すしかない。あるいは口をつぐみ、
音楽や絵だので別に表現するしかないというわけである。

(中略)
自分の影響についてヴィトゲンシュタインはこう書いている。
「私があたえることのできそうな影響はといえば、なによりもまず、
私に刺激されて、じつにたくさんのガラクタが書かれ、
もしかしたらそのガラクタが刺激となって、いいものが生まれることかもしれない。
いつも私に許されている希望は、このうえなく間接的な影響をあたえることだけなのだろう」
(ヴィトゲンシュタイン『反哲学的断章』丘沢静也訳)

目次

はじめに──職業哲学を嫌った哲学者
Ⅰ 考えることについて
001 他の誰も自分のようには考えてくれない
002 きみがいいと思ったら、それでいい
003 比べるのは悪い癖だ
004 わたしたちは論理的に考えるが、考えたことが正しいとは限らない
005 わたしたちには直線的に考える癖がある
006 別のルールで考えろ
007 つまらない考えに揺さぶられていないか?
008 難問は雑草のように根こそぎ引き抜け
009 常識の中に逃げるな
010 因果論を棄てよ
011 問題は必ず解決できる
012 理解とは見晴らしのよさのこと
013 「たら、れば」で考えることから悲劇が始まる
014 虚栄心が思考を妨げる
015 帰納法を過信するな
016 「考える」ということにも人それぞれちがう解釈がある
017 比喩が考え方を束縛する
018 知識を疑い、自分でとことん考えよ
019 「知っている」と思えば進歩は止まる
020 哲学は難しくない。混乱しているだけだ
021 哲学とは整理整頓だ
022 現実と思っているものは想像にすぎない
023 人はみな自分の感性と考え方の囚人だ
024 検証せずに確信していることが多くないか?
025 答えがあるから問いができる
026 どのように考えようと、物事は無関係に動くものだ
027 自分のとらえ方次第で古いものも新鮮になる
028 誤りから貴重なものを汲みとれ
029 「信念」や「確信」を疑え
030 判断には物差しが必要
031 わかりやすい説明とは細かい説明ではない
032 人それぞれ解釈がまるでちがう
033 経験とは解釈のこと
034 「思い出」とは、今の自分からの記憶への反応だ
035 恋しているのは現実の相手ではない
036 相手そのものではなくイメージについて考えているだけだ
037 確信とは、根拠もなく信じること
038 知識とは、ただ信じていることにすぎない
039 常識は過去の経験からできている
Ⅱ 言葉について
040 言葉の意味とはありきたりの意味のこと
041 意味は言葉の中に元々あるのではなく、人によって与えられる
042 同じ言葉でも人によって中身は違う
043 一つの言葉が多くの意味を持つ
044 きみの表現が下手なのではなく、言葉自体に限界があるのだ
045 言葉に表現できないものは思考ではない
046 沈黙している人に言いたいことがないと思ってはいけない
047 言葉がなければ考えることはできない
048 愛という言葉はわからないからこそ魅力的な謎になる
049 概念の言葉にだまされるな
050 言葉を豊かにすれば、それだけ世界は広くなる
051 時には言葉で表現できないこともある
052 言葉ではなく沈黙によって表現できる
053 簡潔な文章とは短い文章のことではない
054 説得に見えない説得の方法
055 うまく伝わらないなら言い方を工夫せよ
056 言葉を革新すれば世界も変わる
057 暴力の世界すなわち辞書
058 言葉には辞書に載っていない意味がたくさんある
059 「幸せだ」と言える人は確かに幸せだ
060 どんな言葉も生活の状況とともに覚えこまれる
061 無意味は無価値ではない
062 「いい」「美しい」は誰かの注意を引くために使う言葉
063 「なぜ」「どうして」は不安の言葉
064 感嘆の言葉が多い人は表現に乏しい
065 規律はゲームのルールにすぎない
Ⅲ 心について
066 自分自身をごまかすな
067 怒りは自分自身を傷つける
068 怒りたくないなら自分を丸ごと変えるしかない
069 相手の立場にはなりきれない
070 表情や態度が明瞭な人ほど理解を得られる
071 他人の誤りを拡大するな
072 愛は実験できない
073 愛とは相手を操作することではない
074 愛こそが幸福そのもの
075 善悪は結果ではなく行為そのものの中にある
076 苦しむのなら、善に加担して苦しみたい
077 悪があるからこそ、善がある
078 「本当に欲しいもの」は別にある
079 心配事は平然と引き受けよ
080 願望に虚栄心は混じっていないか?
081 虚栄心が混じると仕事は価値を失う
082 人に負けたくないのは虚栄心が大きいからだ
083 慢心は失敗を招く
084 他人をうらやむな
085 罪はさまざまに自分を痛めつける
086 独創性とは、新しい土地あるいは新しい種子
087 本能は理性にまさる
088 誰もが人生の悩みを抱えている
089 自尊心は体に支えられている
090 功名心がきちんと考えることを妨害する
091 愛国心は「愛国」への愛着にすぎない
092 眼が何かを表しているのではなく、見る者が眼に意味づけしているのだ
093 意識は他人に丸見えになっている
094 気分と感覚はまったくの別物
095 気分は考え方次第で変えられる
096 「信念」「希望」「期待」という言葉を使う人は逆境にある
097 動機や理由は後づけの説明にすぎない
098 内心は本当に重要なのか?
Ⅳ 人生について
099 勇気なくして生きていくことはできない
100 この人生を勇猛果敢に闘え
101 自分をだますのは難しい
102 きみの生き方が世界そのものだ
103 きみの人生に制限はない
104 今できることをさっさとやれ
105 情熱だけが生活を変えることができる
106 不快さもこの世界からのプレゼント
107 そんな小さなことに振り回されて人生の大部分を使ってしまっていいのか?
108 みんなに合わせなくていい
109 小さなことにギスギスするな
110 どのように生きるのかを考え続けよ
111 尊敬されるのではなく愛されるように
112 迷ったら自然から学べ
113 因果の法則などありえない
114 仕事は人に割り振るより自分でやるほうが簡単だ
115 損得で人生の決断をするな
116 生きることは想像よりもずっと真剣なことなのだ
117 人生を変えたいなら仕事でも環境でもなく態度を変えよ
118 心地よい生き方は正しい生き方ではない
119 問題を解決したいなら、生き方を変えよ
120 自分は日々コロコロ変わっている
121 よく死ねるように今を生きよ
122 後悔が死を恐ろしいものにする
123 多くの人が選ぶ道は安易な道だ
124 他人の好意なしには生きていけない
125 人生については正確に問うことも答えることもできない
126 人生の問題は思わぬ形で解かれる
127 人生の問題は最高の科学者でも解けない
128 時間の少なさを嘆くな
129 どんな苦しい生活にも、美しい光が灯っている
130 人生は不条理ではない
131 人生は汽車ごっこと同じだ
132 人生というゲームのルールは参加しながら学ぶしかない
133 可能性は本当に実行するまで現実にはならない
134 人生の問題は科学と言語の論理の外にある
Ⅴ 人間について
135 自分が正しいと思いこんでいる人は怠け者だ
136 行ないが人を表す
137 弱さとは苦しみを受けとろうとしないこと
138 苦しみよりも安楽を求めるのが弱さだ
139 人助けは自分が困らない程度にしかしないものだ
140 人間は誰しも自分に甘く、都合のいい考え方をする
141 ゲームには参加する人の精神が現れる
142 人は自分が何者かを知らない
143 まっとうに生きるのは他の人のため
144 人は好きなものにしょっちゅう触れていたがる
145 「ものわかりのいい人」が本当にわかっているかどうかはわからない
146 多くの人の視線が注がれたものが価値を生む
147 人は一本の雑草さえ自分の力でつくることはできない
148 絶望している人は自分の判断が正しいと信じこんでいるだけだ
149 休日は自分の仕事をぼんやりと遠くから眺めてみよう
150 行動に理由はない
151 解釈のちがいは人生経験から生まれる
152 眼ではなく感覚で見ている
153 才能とは泉のようなもの
154 才能が人にわかるようではまだ薄っぺらだ
155 天才は光を一点に集中させる
156 時代の先行者はやがて時代に追い越される
157 他人と自分を分ける心から憎しみが生まれる
158 敵方の旗を燃やしても気休めにしかならない
Ⅵ 世界について
159 世界とは、人やものがさまざまに関わっている事実のこと
160 自然は自然法則を知らない
161 因果の法則は人間がひねり出したものにすぎない
162 科学信仰は世界を退屈にする
163 娯楽から学ぶこともできる
164 ほんの小さなウソでも、決して真実ではない
165 ありふれたものに神秘を見出せ
166 人生と世界の本当の謎は日常の中にひそんでいる
167 偶然などというものは存在しない
168 可能性は現実ではない
169 時間は流れるものではない
170 人それぞれの背景によって体験は全然ちがうものになる
171 力ずくでは植物の芽は出ない
172 美しい薔薇は汚物の中から芽吹く
173 センスだけでは芸術は生み出せない
174 聖書の真偽は科学的真偽とは関係ない
Ⅶ 自己について
175 自分をありのままに見る勇気が必要だ
176 自分を新しくすれば取り巻く世界も変わる
177 世界を変えたいなら自分を変えよ
178 他人に影響された自分は元に戻す必要がある
179 自分を商品にするな
180 空想は決して実現しない
181 自分を引き受けるしかない
182 自分が思う自分の性格は他人が見ている自分の性格とはちがう
183 相手を理解したいなら相手の中に自分自身を見つけよ
参考文献

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