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国産コンピュータの先駆けとなった電気式統計機の開発物語
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国産コンピュータの先駆けとなった電気式統計機の開発物語

ISBN : 9784910906324
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今から70数年前の終戦前後の日本が最も混乱し、海外との交流も断たれていた時、数理統計学者中川友長、数学者小野勝次そして、電気工学者山下英男と佐藤亮策の4人の研究者の協力で初の電気式統計機の開発という偉業は成し遂げられた。 この本では電気式統計機の発案者である中川を中心に記述したが、それぞれ研究者が持っていた専門知識は、電気式統計機の開発には不可欠のものであった。 当時、非常に非効率であった従来の機械式統計機の改善を国の統計業務に携わっていた中川が発案し、それを実現するための数学による解を小野が堤案し、これらの案を山下と助手の佐藤が装置として実現した。当時の統計機は統計データの分類集計機能だけであったが、山下等はこれに加減算機能も加えた画線式分類加算機とし、これが我国のコンピュータへと発展した。この電気式統計機は2進法による回路構成で実現できたが、この方法は、以後の国産コンピュータにも応用され、国産電子計算機開発の先駆けとなった。この本では人工知能についても概観した。 中川は亡くなる前の十数年を意識や自我といった人の心の研究をライフワークとし、一つの結論を得ていたので、最後にこれも紹介している。
(※本書は2017/1/23に青山ライフ出版株式会社より発売された書籍を電子化したものです)

目次

まえがき
第1章 新しい統計機開発に至まで
電気式統計機の発想
機械式統計機
従来の統計機械の調査
第2章 電気式統計機
小野勝次による2進法の提案
新電気式統計機開着手までの経緯
電気式統計機の試作
特許出願
電気式統計機の基本
  • ・2進法について
  • ・論理演算
  • ・リレー(継電器)
電気式統計機の動作原理
電気式統計機の構成
  • ・エミッターと10進法→2進法変換
  • ・順送り回路と記憶更正回路
  • ・待合せ回路
  • ・変換較正回路
  • ・組合せ回路
  • ・記録と確認回路
試作統計機の能率と規模
画線式統計機
数学が果たした役割
中川博士と山下博士
統計機と会計機
電気式統計機からコンピュータ
朝日新聞の紹介記事
第3章 電気式統計機のその後
戦後の穿孔カード機の動向
社団法人 中央統計社の設立
電気式統計機の実績
コンピュータへの移行
国産コンピュータの開発
国際計数センターの設立
日本の最初のコンピュータ
今後の統計システムへの期待
第4章 統計データについて
統計も読み方次第
  • ・何回も調べ返す
  • ・統計の落とし穴
  • ・ウソを見破る
第5章 新しいコンピュータの登場
IBMのコンピュータ
電卓の登場
パソコン(PC)の誕生
スーパーコンピュータ
ボールサイズスーパーコンピュータの開発
コンピュータ用マイクロプロセッサ
日本のOSトロン
量子コンピュータ
第6章 人工知能と人間の脳
人工知能AI(Artificial Intelligence)
人の心とは何か
自我の哲学
人の脳の解明は数学が鍵になるか
あとがき
参考文献
付録
電気的統計器ノ一方式
集計器ノ一方式

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