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福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書
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福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

発売日 : 2012年3月11日
想定ページ数 : 403ページ
ISBN : 9784799311585
全文検索 : 非対応
2011年3月の東日本大震災から1年。2012年2月28日に「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)は、
独自に調査・検証をすすめていた東京電力福島原発事故について「調査・検証報告書」をまとめ発表した。
当初、非売品として限定部数のみ作成されたが、各メディアで報道がなされると問い合わせが殺到。
「国民の視点からの検証」である報告書を広く世論に訴えたい、とディスカヴァーからの発売が決定いたしました。

福島第一原発の中で必死に働いた作業員の方の体験談をプロローグとして始まり、
経緯をまとめた「第1部 事故・被害の経緯」、官邸の事故対応を含めた「第2部 原発事故への対応」、
原子力ムラの構造に踏み込んでいく「第3部 歴史的・構造的要因の分析」、国際協力の枠組みを検証した「第4部 グローバル・コンテクスト」。
民間事故調の「真実、独立、世界」をモットーとする独自の視点からまとめられた報告書です。

目次

口絵 福島第一原発の状況、施設配置図、構内の空撮写真、SPEEDIの試算データ、被災した病院の地図、ワーキンググループ会合のゲストと検証委員会、避難した住民の暮らし
福島原発事故独立検証委員会 北澤宏一 委員長メッセージ 不幸な事故の背景を明らかにし安全な国を目指す教訓に
船橋洋一 プログラム・ディレクターからのメッセージ ――「真実、独立、世界」―をモットーに
プロローグ ◎証言 ―防護服姿の作業員はみな、顔面蒼白だった―
第 1 部 事故・被害の経緯
第1章 福島第一原子力発電所の被災直後からの対応
  • 第1節 福島第一原子力発電所
  • 第2節 3月11日の対応
  • 第3節 3月12日の対応
  • 第4節 3月13日の対応
  • 第5節 3月14日の対応
  • 第6節 3月15日の対応
  • 第7節 3月16日以降の対応
  • 第8節 事故後に行われた解析、その他の注目すべき事項
第2章 環境中に放出された放射性物質の影響とその対応
  • 第1節 土壌および海水への影響
  • 第2節 食品および水への影響と対応
  • 第3節 環境修復と廃棄物の処理
  • 第4節 低線量被曝
第 2 部 原発事故への対応
原子力施設の安全規制および法的枠組み
第3章 官邸における原子力災害への対応
  • 第1節 福島原発事故への官邸の初動対応
  • 第2節 官邸による現場介入の評価
  • 第3節 官邸の初動対応の背景と課題
  • 第4節 事故からの教訓
第4章 リスクコミュニケーション
  • 第1節 原子力災害の影響に対する国民の不安
  • 第2節 政府による危機時の情報発信
  • 第3節 海外への情報発信
  • 第4節 ソーシャルメディアの活用
  • 第5節 事故からの教訓
第5章 現地における原子力災害への対応
  • 第1節 オフサイトセンターにおける原子力災害への対応
  • 第2節 自衛隊・警察・消防における原子力災害への対応
  • 第3節 SPEEDI
  • 第4節 避難指示
  • 第5節 地方自治体における原子力災害への準備と実際の対応
  • 特別寄稿 原発事故の避難体験記
  • 特別寄稿 原発周辺地域からの医療機関の緊急避難
  • 第6節 現地の被曝医療体制
第 3 部 歴史的・構造的要因の分析
第6章 原子力安全のための技術的思想
  • 第1節 ステークホルダーの責任と役割
  • 第2節 原子力安全研究の歴史
  • 第3節 設計想定事象(DBE)と、決定論的安全評価
  • 第4節 DBEを大幅に超える事故と、確率論的安全評価
  • 第5節 深層防護
  • 第6節 設計・建設に関する検証
  • 第7節 運転管理や保守に関する検討
  • 第8節 アクシデント・マネジメントの準備に関する検討
第7章 福島原発事故にかかわる原子力安全規制の課題
  • 第1節 原子力安全規制の役割と責任
  • 第2節 津波に対する規制上の「備え」と福島原発事故
  • 第3節 全交流電源喪失(SBO)に対する規制上の「備え」と福島原発事故
  • 第4節 シビアアクシデントに対する規制上の「備え」と福島原発事故
  • 第5節 複合原子力災害への「備え」と福島原発事故
  • 第6節 問題の背景についての考察
第8章 安全規制のガバナンス
  • 第1節 概要
  • 第2節 原子力行政の多元性
  • 第3節 原子力安全・保安院
  • 第4節 原子力安全委員会
  • 第5節 東京電力
  • 第6節 まとめ
第9章 「安全神話」の社会的背景
  • 第1節 2つの「原子力ムラ」と日本社会
  • 第2節 中央の「原子力ムラ」
  • 第3節 地方の「原子力ムラ」
  • 第4節 「原子力ムラ」の外部
第 4 部 グローバル・コンテクスト
第10章 核セキュリティへのインプリケーション
  • 第1節 日本の核セキュリティ
  • 第2節 福島第一原子力発電所事故と核セキュリティ上の課題
  • 第3節 核セキュリティをめぐる事故後の対応
第11章 原子力安全レジームの中の日本
  • 第1節 国際的ピアレビューの発展
  • 第2節 ピアレビューと日本の対応
  • 第3節 地震と津波への備え IAEAの指針と評価
  • 第4節 国際社会への情報提供のあり方について
  • 第5節 放射線防護のレジーム
  • 第6節 国際レジーム強化・改正をめぐる論議
  • 第7節 事故からの教訓
第12章 原発事故対応をめぐる日米関係
  • 第1節 国際協力の概要
  • 第2節 日米調整会合の設立と役割
  • 第3節 ケーススタディ
  • 第4節 国際支援受け入れ態勢をめぐる論点
  • 第5節 日米同盟は機能したのか
最終章 福島第一原発事故の教訓 ──復元力をめざして
検証委員会委員メッセージ
  • 遠藤哲也委員 福島事故が露呈した原子力発電の諸問題
  • 但木敬一委員 国は原発事故の責任を自ら認めるべきだ
  • 野中郁次郎委員 現実直視を欠いた政府の危機管理
  • 藤井眞理子委員 危機における情報開示に大きな課題
  • 山地憲治委員 信頼の崩壊で危機を招いた事故対応
  • 福島原発事故検証委員会ワーキンググループ・リスト
資料 福島第一原子力発電所の不測事態シナリオの素描 (近藤駿介原子力委員長作成のいわゆる「最悪シナリオ」全文)

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