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人間の自然認知特性とコモンズの悲劇―動物行動学から見た環境教育
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人間の自然認知特性とコモンズの悲劇―動物行動学から見た環境教育

発売日 : 2007年3月1日
ISBN : 9784861862915
全文検索 : 非対応
第1部 進化から見た人間の自然認知(人間の精神と自然とのつながりについての研究
原人以降の人類史
自然環境への適応として予想されること
植物に対して感じる安心感、快さ ほか)
第2部 人間の自然認知特性と「コモンズの悲劇」への対抗(コモンズの悲劇-環境問題の解決を困難にするもう1つの壁
コモンズの悲劇に対抗するには?
もう1つの方向性-「コモンズの悲劇」対抗心理を自然との間で分かち合う)
(※本書は2007/3/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)

目次

はじめに
第1部 進化から見た人間の自然認知
人間の精神と自然とのつながりについての研究
  • ●「つわり」の意味は進化の視点からのみ理解できる
  • ●環境教育における進化的視点の重要性
原人以降の人類史
  • ●私たちの直系の祖先は?
自然環境への適応として予想されること
植物に対して感じる安心感、快さ
ヒトはサバンナ様の風景を特に好む
  • ●野ネズミの場合
  • ●自分が育った風景の影響
ヘビ、クモ、暗やみ、高所、流水、血などに対する反応
  • ●ヘビに対する特恐反応と条件付け
  • ●特定恐怖症の対象になりやすいもの
  • ●恐怖反応の違いとその適応性
危険な動物に対する恐怖心の変化、隠れ家、移動ルートの学習
  • ●活動範囲の拡大に伴う恐怖感情の変化
  • ●隠れ家づくりの適応的な意味
乳児期における周囲の物体を口に入れる行動の発現とその後の低下の意味
生物についての推察・理解・記憶のために専用に準備された脳内情報処理系の存在
  • ●ピアジェとチョムスキーの言語発達理論
  • ●チョムスキー理論を支持する最近の研究
  • ●言語以外の知的活動への波及
  • ●心のスイス・アーミーナイフ理論
  • ●力学的直感モジュールと心理学的直感モジュール
  • ●生物学的直感モジュール
狩猟採集生活と男女の認知特性の差
  • ●狩猟採集生活における男女間の分業
  • ●狩猟採集生活への適応としての性差
  • ●得意な認知関連能力の性差
  • ●子どもにおける親に対する行動の性差
  • ●シベリアやアフリカの狩猟採集民の状況
  • ●子どもの対親行動の性差の意味
  • ●父親と狩猟遊びをした男の子は良いハンターになる
  • ●狩猟採集適応性差と性差別
  • ●記憶の内容から脳の特性を知る
  • ●脳や心の中身を直接探る研究方法
  • ●映像の記憶を通して見いだせる脳の性差
生物専用回路のもう一つの特性――動植物の習性に対する特別な敏感さ
  • ●植物の習性や生態の憶えやすさ
  • ●習性に基づいて見つけられた植物はよく憶えられる
  • ●動物の習性や生態の憶えやすさ
環境教育とは何か
  • ●環境教育は明確な目的を持って創立された
  • ●環境問題を解決するための能力としての感性、知識、実践力
  • ●地球環境問題の本質
  • ●人間による2種類の環境破壊
  • ●環境問題における3種類の有害物質
  • ●進化的適応の結果できあがった人間の生理や精神は急速な変化に対応できない
  • ●生態系の存続の原理
  • ●自然に対する感性
私たちが行ったいくつかの自然教室のプログラム
  • ●習性・生態をもとに探して発見する
  • ●習性・生態に関連したクイズ、探索、働きかけ
  • ●狩猟採集を意識したいろいろなプログラムの店開き
  • ●男の子は狩猟が好き、女の子は採集が好き
  • ●いま自分たちが行っている環境教育の位置付けの把握
第2部 人間の自然認知特性と「コモンズの悲劇」への対抗
コモンズの悲劇――環境問題の解決を困難にするもう1つの壁
  • ●進化の本質としての「遺伝子の利己性」
  • ●遺伝子の側から説明すると
  • ●遺伝子の利己性とコモンズの悲劇
  • ●コモンズの悲劇は環境問題の本質
コモンズの悲劇に対抗するには?
  • ●人間本来の集団の規模
  • ●裏切り不安感情
  • ●裏切り者特別記憶回路
  • ●「みんなが」原理
  • ●社会的ジレンマ
  • ●社会的ジレンマの中で最大の得をする戦略
  • ●「みんなが」原理と気のいい奴
  • ●「コモンズの悲劇」対抗心理特性が機能するためには
  • ●「身の丈サイズ」への変換装置としてのメディア
もう1つの方向性――「コモンズの悲劇」対抗心理を自然との間で分かち合う
  • ●人間の自然認知の特性
  • ●ミズンの認知流動説
  • ●認知流動としての擬人化思考
  • ●植物に対する擬人化的認識
  • ●擬人化思考は人間本来の認知形態
  • ●認知流動としての擬人化思考を検討する実験
  • ●稲垣たちの実験
  • ●擬人化思考と自然保全意識を結び付ける研究
  • ●グアテマラの3集団の対自然行動の研究
  • ●森の生物についての知識が保全意識を高める?
  • ●擬人化思考の拡大による「コモンズの悲劇」への対抗
  • ●アトランと私の仮説の違い
  • ●保全の意識が及ぶ自然の範囲
  • ●いくつかの擬人化的認識
  • ●万能薬ではないが、薬としての明確な認識
引用文献

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