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受験で子どもを伸ばす親、つぶす親 知らないうちに「教育虐待」をしていませんか?

発売日: 2020/3/20 想定ページ数: 176ページ ISBN: 9784799325933 全文検索: 非対応
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2019年は、親が小学生ぐらいの子どもに手をかけるという痛ましい事件が立て続けに起こった年でした。
メディアが「虐待」という言葉を使って、これらのセンセーショナルな事件を大きく報道したのは記憶に新しいところです。
これらの「虐待」とは似て非なるものとして、「教育虐待」というものがクローズアップされたのも、ここ最近の特徴といえます。

子どもの成績が悪いときにガミガミ叱ってしまったり、思わず手が出そうになったが「教育虐待」という言葉が頭をよぎって冷静さを取り戻した、という経験は誰にでもあると思います。
しかし、少し過激な言い方になるかもしれませんが、私はこうも思っています。

「子どもに無用な劣等感を抱かせることも、一種の虐待である」
勉強において、子どもが劣等感を抱くのは、学校や塾の勉強についていけなかったり、テストで思うような成績が取れなかったりするときです。また、受験での失敗がきっかけにそうなることもあります。

驚くほど多くの親御さんが今、自覚なく、このような状況に陥っているのです。結果を出すには、いろいろなやり方があります。しかし、それ以上に人間のタイプはさまざまです。
また、そこに至るまでのプロセスにこだわりすぎるのも日本人の欠点です。
大学受験という目的に対しては、中学受験は単なる通過点に過ぎません。だから、そのタイミングでの結果がすべてを決めるわけではありません。
さらに言えば、その大学受験よりもっと大事なのは、その先にどのような人生を送っていくか、ということのはずです。

どんな子でも、その子に合ったやり方さえ見つかれば、必ず成績は伸ばせます。そうすれば、やり方次第で結果が出せるという自信がもてます。
だからこそ、たとえば東大のような一流といわれる大学にチャレンジする自信ももてますし、もちろん、合格することだってできるのです。さらに言えば、そうやって培った「自分なりのやり方で、戦略的に工夫しながら目的を果たせる能力」こそが、これからの社会に不可欠だと声高に叫ばれている「生きる力」そのものなのです。
どれだけ面倒見の良い塾でも、あなたのお子さんが最大限に能力を発揮できるような、完全オーダーメイドの教育をすることなど不可能です。
それができるのは、親であるあなただけです。
私が本書で語ることも、言ってみれば莫大な情報のうちの一つにすぎません。
しかし、必ずやその一助となってくれることと心から信じています。
目次プレビュー
  • はじめに
  • 第1章 塾に行かせることが教育虐待になる親、ならない親
  • 第2章 塾に行かせることで子どもを賢くする親、バカにしてしまう親
  • 間違ったやり方で劣等感をもたせてしまうのも「虐待」の一つ
  • 中学受験をさせるのは、賢明な選択である
  • 大手有名塾に入れれば、必ず合格できるのか?
  • 「勉強をいくらやっても、できるようにならない」という不幸
  • 無用の劣等感を抱かせるのも、立派な「教育虐待」である
  • 子どもに自信を持たせるために、親にできることとは?
  • 子どものタイプによっても、親の役割は違う
  • 「とにかく根性」でがんばらせる悲劇
  • 「無駄な努力」に疲弊して、勉強が嫌いになる子どもたち
  • 何を目的として、塾に通わせているのか
  • 塾を変えることも、選択肢の一つ
  • 「その子に合ったやり方」を探すには?
  • よい方法が見つからないのは、親の怠慢にすぎない
  • 「わからなかったら答えを見る」のも、立派な勉強
  • 子どもの特性に合った学校を選ぶのも親の仕事
  • 「塾に入れるなら、早いほうがいい」は本当か?
  • 本当の勝負は大学受験。受験にも、長中期的な戦略を
  • 「中学受験ですべてが決まる」というのは、親の思い込み
  • 必死にがんばってエリート校に入るのは、リスクでしかない
  • 中高一貫校に入れる一番のメリットとは?
  • 中高6年間には、大きな「伸びしろ」がある
  • 東大に入るための手段は、いくらでもある
  • 親が塾に資料請求もしないのは、ただ手を抜いているだけ
  • 「生きる力」を身につけさせたいなら、あえて過保護になったほうがいい
  • 苦手科目を克服するより、得意科目を徹底的に伸ばす
  • 勉強は、できるだけ「効率」を追い求めたほうがいい
  • 「高校はどこに入ってもいい」と割り切るのも一つの手
  • 「東大に手が届きそう」と思わせるために、親ができることとは?
  • なぜ、東大卒のエリートは自殺するほど追い詰められてしまったのか?
  • 「東大合格」が人生のゴールではない
  • 東大生にも、「優等生型」と「戦略型」がいる
  • 「戦略型東大生」がもつ強みとは?
  • 「頭はいいけれど使えない」東大生が生まれる理由
  • 優等生を「こじらせる」日本の大学
  • 賢い生徒をバカにしてしまう日本の大学の罪深さ
  • 「反論できる力」こそ、本来の高等教育で身につけるべきもの
  • 「従来型の学力」は、本当に時代遅れなのか?
  • 「ペーパーテスト学力」こそ、いま再評価すべき
  • 「従来型の学力の否定」ありきで進んでいる教育改革
  • 「人間性を重視する選考」はリスクでしかない
  • 内申点を気にして、自殺までしてしまう悲劇
  • AO入試が、日本の大学をますますダメにする
  • 「コンテンツ学力」より、「ノウハウ学力」を
  • 迷走する大学入試制度改革。そもそも、マークシート方式を改革する必要はない
  • 大学入試改革より、大学教育の改革を
  • 問題の多い大学入試。だからこそ、そこに挑む意味とは?
あとがき
和田秀樹
1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。
東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、国立水戸病院神経内科および救命救急センターレジデント、東京大学医学部付属
病院精神神経科助手、アメリカ、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、
高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、
現在、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、
和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長。
1987 年『受験は要領』がベストセラーになって以来、大学受験の世界のオーソリティとしても知られる。
著書に『50 歳からの勉強法』『医学部の大罪』『脳科学より心理学』『悩み方の作法』
『40 歳からの記憶術』『一生ボケない脳をつくる77 の習慣』(以上ディスカヴァー)
『テレビの重罪』(宝島社新書)『マスクを外す日のために』『80 歳の壁』(幻冬舎新書)
『受験は要領』(PHP文庫)など多数。
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