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保健師
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保健師

発売日 : 2019年6月20日
ISBN : 9784861867590
全文検索 : 非対応
保健師の仕事とはどういうものだろうか。
本書は、保健師として30年の現場経験を持つ著者が、自らの働きを振り返ると同時に、同業保健師12名へのインタビュー調査を行い、保健師の活動とその社会的役割、職能発達についての分析、考察をまとめたものである。
第1章では「田んぼのあぜ道で行った離乳食の指導」、「発達障害児を保育所で受け入れるまで」、「東日本大震災での活動体験」など、若手からベテランまで、12人の保健師が語るリアルな物語を紹介。続く第2、第3章では、インタビューや諸文献から得られた、社会における保健師の役割とは何か、保健師の専門能力はどのように形成されていくのか、能力形成のためにはどのような要因が必要かを探る。さらには、個から集団、組織、地域へ働きかけていくその具体的な内容についても論じる。

保健師を目指す学生とその教育に携わる方々、現役保健師の方々のみならず、保健師ってどんな仕事をする人なんだろうと思っている一般の方々、そして「地域の健康づくり・環境づくり」に連携すべく、医療・看護・福祉・教育・行政関係者などにもおすすめしたい一冊。
(※本書は2019/6/20に発売し、2022/1/7に電子化をいたしました)

目次

はじめに
第1章 保健師のはたらき――地域の活動体験に学ぶ
1 ベテラン・中堅・若手保健師12人の〝語り〟
  • 田んぼのあぜ道で行った離乳食の指導
  • 発達障害児を保育所で受け入れるまで
  • 人は一人では元気になれない
  • 地域の意識が変われば個人も救われる
  • 東日本大震災での活動体験―調整力こそ保健師らしさ
  • 地域を歩き健康問題をつなぎ地域をつくる
  • 保健師である前に一人の人間として
  • 障害者とともに生きる地域力を支える
  • 地域を身近に感じ、地域が変わっていくのが見える
  • 健康を守るとは人間としてどう幸せに生きるかということ
  • 思いを聞きとりつつ形にしていく
  • その人がこうありたいと思う健康観を大切にしたい
2 保健師が自覚する社会的役割6つの機能(はたらき)
  • 1.訪問して生活の困難さを見る
  • 2.SOSを出せない人たちに積極的にアプローチする
  • 3.個人の健康問題を家族状況との関わりで捉える
  • 4.個人等の健康問題を地域全体の健康問題とつなげる
  • 5.地域全体の健康問題や行動目標を関係機関等と共有する
  • 6.地域住民の健康に対する新たな価値観の創造と社会資源の創出をはかる
第2章 国民の健康をまもる保健衛生の思想と制度
1 わが国近代における保健衛生制度と人材育成
  • 保健行政と保健師の歴史
  • 1.衛生行政という考え方の導入
  • 2.公衆衛生という考え方の推進
  • 3.民間による巡回看護活動等から保健行政へ
  • 4.国策推進機関としての保健所
  • 5.戦後の公衆衛生の発展と高齢化社会の到来
2 21世紀の健康と保健活動へ諸提案に学ぶ
  • 1.戦後における健康概念の変遷
  • 2.現代における保健師の活動理念とその概要
  • 3.保健師の社会的役割に関する研究の概観
  • 4.保健師が活動する職域
  • 5.保健師の資格について
第3章 保健活動の広がりと持続的な職能発達
1 現在の保健師能力の形成で問われること
  • 1.勤務経験年数別にみた特性
  • 2.業務に追われて孤立化の傾向
  • 3.育てる自信がない
  • 4.困難な地域課題の共有
  • 5.保健師の専門的能力を育てるために
2 保健師の専門性はどのように伸ばされるか
  • 1.訪問して生活を「みて・きいて」とは
  • 2.個人・家族の健康問題を地域の健康問題と「つなげる」とは
  • 3.新たな社会資源の創造「うごかす・つくる」とは
3 これからの保健師の役割・専門性とは
4 保健師の能力形成のための支援システム
おわりに
引用・参考文献

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