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ママ、怒らないで。(新装改訂版)
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ママ、怒らないで。(新装改訂版)

発売日 : 2021年3月19日
ISBN : 9784799327258
全文検索 : 近日対応
ママ・パパの共感を呼んだあのロングセラーが、
「新装改訂版」となって帰ってきました!


出版から5年目を迎えた『ママ、怒らないで。』。おかげさまでたいへん多くの方が読んでくださいました。
そして、カウンセリングでより深くご自身の過去や子育てと向き合いたいという方々と、セラピスト・カウンセラーとして、深く関わってまいりました。その『ママ、怒らないで。』が、このたび新装改訂版として生まれ変わりました。

初版出版後、書籍を読まれた方々のカウンセリングを行ってきてわかってきたのは、『子どもに自分と同じ苦しみを味わわせたくない』『同じ不幸を連鎖させたくない』 『その場しのぎではなく、根っこから変わって子どもに害を与えない親になりたい』という思いから、そのための知識や術を模索している方が非常に多いということでした。

自動車を運転するには、教習や試験、免許が必要ですが、子育てにはそれらがありません。子育てには正解も間違いもないといわれますが、知らなかったがために深い傷を抱えさせてしまうことがあるならば、間違いがないとは言い切れず、場合によっては教習も免許もなしに運転してきたようなものだったのだと気づいて後悔することも少なくないのです。

そこで、今回の新装改訂版では、安全・安心を実感できる子育てのために欠かせない知識を注ぎ込んでいくことを中心に、編集作業を行いました。

初版の『ママ、怒らないで。』では、『アダルト・チルドレン』、『機能不全家族』、『毒親』、『嗜癖』、『トラウマ』、『虐待』、『インナーペアレント』といった用語を取り上げながら、主に親自身が抱える“子育てや対人関係における困難さ”と向き合う内容になっています。

今回の新装改訂版では、初版の内容に加え、『複雑性PTSD』について簡単に触れ、新たに 『心理的虐待(心理的マルトリートメント)』、『愛着(アタッチメント)に関わること・問題』を加えることができました。

これらはどれも、「親自身の、子育てや対人関係に関わる悩みや問題の改善・解決のために」、同時に「子どもの個性や可能性、自己肯定感を奪わないために」、欠かせない知識です。

また、これらの問題の多くは、次の世代へと伝播(連鎖)しやすいという特徴を持っているものでもあるのです。

誰もがそのことを知らない時代だったために、無意識のうちに受け継がれてきた“負” の連鎖を断ち切って、私たちの代で、安全・安心を実感できる時代を築いていきましょう。
(「新装改訂版に際して」より)

目次

新装改訂版に際して
はじめに
本書の構成
プロローグ ママと子どもと小さいわたし
小さいわたし
小さい頃って本当に無力だよ
詰まっている気持ち
私、本当は怖い? 本当は不安?
小さい頃の私に会いに行く
Part1 子どもには何ひとつ問題はない
第1章 本当は怒りたくない
  • 優しいママ(パパ)でいたいのに、そうできないときがある
  • ママのゆとりをなくす『心の詰まり』
  • ノウハウだけでは解決できない本当の問題
  • 心の詰まりの種とアダルト・チルドレン
  • 苦しみの背景にあるもの
  • 悩みや問題は、『自分らしい生き方を取り戻すこと』を知るための大切なきっかけ
第2章 救うのは子ども。そして、ママ・パパの中にいる小さい子どもの頃の自分
  • 『言葉にならない心の叫び』に気づいてほしい
  • 正直、「抱っこして」が苦手? だから「言わないで」って思ってしまう
  • 大事なことは、ママ・パパ自身がインナーチャイルドの気持ちを拾うこと
第3章 『親の責任』とは?
  • 子どもをつくった親の責任とは?
  • 責任を子どもに負わせる親
  • 親に責任を負わされた子どもはどうなる?
  • 子どもはどうして責任を負ってしまうのか
  • 親中心・親主導の子育てをやめる
第4章 子どもにとっての親とは、どんな存在?
  • ママは、万能な存在でなくていい
  • 『子どもにとって、親は全能で絶対正しい』という思い込み
  • 子どもは親の愛情や承認を渇望し、そのために必死になる
  • 愛情は求めていいもの
  • 〝いい子〟であるがために
  • 自分はがんばっているけど、子どもが困らせるから……というのは『責任転嫁』
  • 親が何でもできる全能な存在に見えるのはどうして?
  • 親の未熟さを認めるということ
  • 『親に感謝しなさい』という風潮の弊害とは
第5章 〝負〟の感情は何を生み出すのか
  • 紛らわさなければやっていられない〝負〟の感情
  • 機能不全家族では、〝負〟の感情が認識されずに浮遊する
  • 機能不全家族で起こっている、親としての責任の回避
  • 「子どもや嫁の立場での意見なんてあり得ない」と思う場合は、機能不全家族に当てはまる
  • 〝負〟の感情を『
  • 負わされていた無用な責任を、親に返す
第6章 現在に浮遊する過去を、「過去のもの」にする
  • トラウマの後遺症
  • 子どもをしばるメッセージ
  • 子ども時代に受けたトラウマと、現在の生きづらさや心の問題はつながっている?
  • 気づかれにくい〝心理的虐待(心理的マルトリートメント)〟
  • 〝心理的虐待(心理的マルトリートメント)〟には、どんなものがあるか
  • 愛情さえあれば〝虐待〟じゃない?
  • 子どもが起こす問題は、子どもの問題ではない
  • 子どもには、親や家族機能を正常化させる力がある
  • 『激しい後追い』が意味するもの
  • 機能不全家族における親子間の「情緒的な隔たり」とは?
  • 愛着形成の大切さ
  • 愛着を形成し直す─〝本当の愛情〟とは?
第7章 種のように植えつけられた『恐怖』と向き合う
  • 見えない圧力が、子どもに悪影響を及ぼす
  • 子どもにこんな言葉をかけていませんか?
  • 「バカだ」、「ダメな子」、「本当に親を困らせる子だね」は、子どもの力を奪う言葉
  • 〝心理的な虐待・マルトリートメント〟はほかにどのような影響を与える?(身につきやすい習慣や傾向)
  • 「従わせる」、「誘導する」のは子どものため?
  • 〝この子のために〟は、ただの押しつけに過ぎない
  • 優しいママ・パパ(本来の自分らしい自分)になるための重要なカギとは?
  • 『恐怖』という種
  • 「置き換わる」という現象
Part2 安全・安心な子育てのために
第8章 『書く』ことの効果
  • 『書く』ことで心の中を整理する
  • 『書く』ことで見えてくるものとは?
  • 「感情の追体験」と、『書く』ことの延長にある『手紙書き』
  • 『手紙書き』は何のためにする?
  • 『恐怖』の正体をつかむ
  • 『手紙書き』の下準備
  • 『手紙書き』の進め方
  • 子育て中のママが実際に書いた「母親への手紙」
  • ありのままの事実と向き合う
  • 「反応」ではなく、〝対応〟ができるようになる
  • 『書く』ことは、適切な〝対応力〟につながる
第9章 マイナスをプラスに換える
  • 自分の価値観を確認してみよう
  • ついつい言ってしまう〝親と同じこと〟
  • 見えにくい、気づきにくい価値観や振る舞い
  • 心の中に棲み続ける親の影響
  • 『インナーペアレント』は、やがて「世間の常識」にスライドする
  • 「年長者側に偏った倫理観・価値観・理想の押しつけ、コントロール」とは
  • マイナスに働いている信念・信条をプラスに換える
  • マイナスをプラスに換える言い換えの例
  • 自分が変わって成長していくことこそ大事
第10章 安全・安心な環境を選ぶ
  • 安全・安心な環境がなぜ必要なのか
  • ママの〝負〟の感情を一身に受けてしまう子ども
  • 嫁ぎ先の環境は?
  • 対等性のない関係が心を詰まらせる
  • 新しい概念・気づき・選択肢を取り入れる
  • 安全・安心に欠かせない『夫婦の適切なコミュニケーション』
  • 夫婦の絆を育むために必要なこととは?
第11章 必要なときは、〝助け〟を求めていい
  • 誰に助けを求めたらいい?
  • 伴侶が向き合ってくれないとき
  • 『恐怖』に呑み込まれて、日常生活に支障が出そうなときは?
第12章 〝本当の自分の声〟を感じ取ろう
  • インナーチャイルド(内なる子ども)の訴えに応じる
  • 心が『許す』ことに同意しない
  • 『許す』ことにこだわらない
  • 〝本当の自分の声〟を感じ取る
エピローグ ノーと言えるママになる
もうあっちに戻らないで
【参考文献】
おわりに
巻末付録 セラピー・メモ

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