セール中 カテゴリ一覧 著者一覧

小原雅博の書籍一覧

東京大学大学院法学政治学研究科教授
博士(国際関係学)。東京大学卒、UC バークレーにて修士号取得。1980 年に外務省に入り、アジア大洋州局審議官、在シドニー総領事、在上海総領事などを歴任後、2015 年より現職。復旦大学(上海)客員教授も務める。著書に、『日本の国益』(講談社)、『東アジア共同体』『国益と外交』(日本経済新聞出版社)、『境界国家論』(時事通信社)、『東大白熱ゼミ 国際政治の授業』『チャイナ・ジレンマ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『日本走向何方』(中信出版社)、『日本的選択』(上海人民出版社)など。東大では、現代日本外交を担当。10MTVオピニオンにて「大人のための教養講座」配信中。
0件
コロナの衝撃 感染爆発で世界はどうなる?
2019年12月、中国武漢市で起こった謎の新型肺炎は、瞬く間に世界中を恐怖に陥れた。
新型コロナウイルスによって起こった複合危機によって、世界はどう変わっていっているのか。
そして、今後の世界はどうなるのか。私たちは何をすればよいのか。
国際政治学者が読み解くパンデミックの世界。

<目次>
序章 感染症との闘い—新型コロナウイルスがもたらす複合危機
第1章 武漢戦疫
第2章 政治への審判
第3章 世界の不況と分断
終 章 私たちは何をすべきか?
1,100円(税込)
0件
東大白熱ゼミ 国際政治の授業
テロ、難民、EU離脱、核・ミサイル、北朝鮮……
元外交官・東大教授×現役東大生が
「批判的思考」で世界の最重要課題に挑む!


* * *

◆僕が東大でゼロから国際政治を考える理由――「はじめに」より抜粋

あなたは、この日本がいま、平和だと思うだろうか。
ありきたりな質問だと反射的にページを閉じようとする前に、
少し立ち止まって、次のことを想像してみてほしい。

小さな海を隔てた向こう側にある国では、いくつもの核兵器関連施設が存在し、
今この瞬間にも核兵器の開発が着々と進められている。

74年前に広島・長崎を襲った核爆弾の何倍もの殺傷能力を持つ核ミサイルが、
1発や2発ではなく何十発も、僕らのいる日本列島を含む
世界に向けて発射できる態勢が整えられつつある。

気まぐれな指導者が発射スイッチを押さないという保証はない。

観光客で賑わう別のある国では、3つのグループに分かれた過激派組織が
コンサート・ホールやレストラン、カフェを次々と襲撃。
銃の乱射や自爆によって130人以上が死亡、300人以上が負傷した。

姿の見えない敵は、サイバー世界でも増殖を続けている。
ある国のハッカー集団は、国家の情報機関と関係を持ち、
日本も標的として、官公庁、防衛・ハイテク産業、
通信・交通・エネルギーなどのインフラ部門を攻撃している。

超大国の大統領はこれに対し、核兵器で応戦すると警告する。

さて、あなたはこれを聞いて、背筋が凍るような恐怖を覚えただろうか。
あるいは、不穏な時代の空気に、底知れない不安を感じただろうか。
それとも、お決まりの警句だと、いつものようにうんざりしただけだっただろうか。

もしそうだとしたら、本書はあなたのためにある。

世界の危機を伝えるニュースは毎日のように報じられ、
僕らはいとも簡単に感覚を麻痺させてしまう。
慣れてはいけないと言われても、同じようなことを何回も言われたら
誰だって慣れてしまうものだ。

でも、今この瞬間だけでもいいから、考えてみてほしい。

1930年代、昭和はじめの日本。大きな戦争もなく、
日々穏やかに暮らしていた人々は、数年後に日本が
大国アメリカと無謀な戦争を始めるなどとは思いもよらなかっただろう。
そして、見慣れたいつもの平和な街並みが
絶望的な焼け野原に姿を変えるとは、想像もしなかっただろう。

平和は、失われて初めてその大切さがわかると言う。
裏を返せば、僕らは目の前にある平和が当たり前のもので、
ある日突然失われてしまうなどとは思わずに今を生きているということだ。

しかしあなたは、平和を失ってもいいと思っているだろうか?
明日にも戦争が勃発して、1分先の未来もわからないような人生を送ってもいいと、
本気で思っているだろうか?

ノーと答えたのならば、あなたがやるべきことははっきりしている。
民主主義国家の一国民として、常日頃から世界の動きをフォローし、
平和や安全の問題を考え、外交はどうあるべきか、周りの人々と議論し、
小さくても何か具体的な行動につなげていくことだ。

ただでさえ忙しい毎日。仕事や人生に関係しそうにないことに
時間と労力を割くなんて億劫かもしれない。興味を持てないかもしれない。

それでも、少しでも考えること、「なぜ」と質問することから始めてみてほしい。
今の平和を続けていくためにも。
そして、そんな批判的思考がこれからのあなたの人生にも
きっと役に立つと、僕は信じている。
1,980円(税込)
0件
チャイナ・ジレンマ 習近平時代の中国といかに向き合うか
「チャイナ・ジレンマ」とは、めざましく経済成長を続ける中国がもたらす経済チャンスと、一方で軍事力の伸長が生む政治・安全保障リスクの「ジレンマ」のことだ。
日本のみならず、少なからずの国々が、このチャイナ・ジレンマ直面している。この「チャイナ・ジレンマ」にどう向き合うか、経済チャンスを拡大しつつ、政治・安全保障リスクを低減していくという対中関係のマネージメントは難度を増している。
しかし、日中両国は永遠に隣国同士であり、経済的互恵関係を発展させつつ、共存共栄を図ることが両国の共有する国益だ。両国の基本政策は体制の相違を超えて全体としての日中関係を安定的に発展させていくことである。
現役の外交官として対中外交に関わってきた著者が、10年ぶりの中国指導部の移行期にあたって、中国の外交や対外姿勢の背後にある政治や社会の変化を読み解き、安定した日中関係構築に向けて私たちに何ができるかを考察する。
1,210円(税込)
書籍一覧を見る 戻る