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特殊清掃

発売日: 2012/4/13 想定ページ数: 224ページ ISBN: 9784799310106 全文検索: 非対応
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「特殊清掃」とは、遺体痕処理から不用品撤去・遺品処理・ゴミ部屋清掃・消臭・消毒・害虫駆除まで行う作業のこと。通常の清掃業者では対応できない特殊な清掃業務をメインに活動している。

孤立死や自殺が増え続ける、この時代。その凄惨な現場の後始末をするなかで著者が見た「死」と、その向こう側に見えてくる「生」のさまざまな形は、読者を不思議な感動に誘う。

「特殊清掃」
今はいろいろなところで使われている言葉だが、もとは私の会社がつくった造語。そして、当社は、この特殊清掃の先駆企業である。

仕事の内容は、人間遺体・動物死骸・糞尿・山積ゴミなどに関係する特殊な汚染汚損を処理するというもの。
凄惨な現場に遭遇することや過酷な作業を強いられることも多く、陽の目をみることが少ない汚仕事である。

「特掃隊長」
この呼称は、本書のもとになったブログの運営管理を担っている管理人(同僚)が命名したもの。
会社組織上の肩書でも、実社会でのニックネームでもなく、あくまで、ブログ上での呼称。
そんな特掃隊長は、自分が喜んでいるほど善い人間ではないだろうけれど、自分が悲しんでいるほど悪い人間でもないかもしれない。また、自分がうぬぼれているほど賢くはないだろうけれど、人が思っているほどバカではないかもしれない。
内向的、悲観的、神経質、臆病、怠け癖、泣虫、ネクラなどなど、その性格に多くの問題を抱えるくたびれた中年男である。

私は、今まで、幾人もの死を体感し、幾人もの生を垣間見てきた。
目に見えるものを片付けるなかで、目に見えないものをたくさん目の当たりにしてきた。
すべての儚さを思い知らされつつも、死痕を消して生跡を刻み、死を生に転化させてきた。
命とは、生とは、死とは何であるか、それを探求したがる本性に心を揺さぶられてきた。
そして、自問自答を繰り返しながら、浅慮も省みず、それらを本にして出版することにしてみた。

読み手の一人ひとりが、ここから何を読み取るか、何を受け取るか、そして、自分の価値観にどう響かせ、生き方にどう反映させていくのか、私にはわからない。

そもそも、そんな何かが本書にあるのかどうかもわからない。
ただ、せっかく手に取ってもらったのだから、読んだ後、その心に少しでもよいものが残れば幸いである。
目次プレビュー
  • はじめに
  • 第一章 悼む
  • 第二章 憂える
はじめに
  • 夢の痕
  • 生き腐れ
  • 軽い柩
  • 女心
  • 一期一会
  • 人生の金メダル
  • 低所恐怖症
  • ギャンブル
  • 苦い薬
  • 年輪
  • 心の奥
  • おでん(前編)
  • おでん(後編)
  • ある依存症
  • 犬と柿と別れの宴
  • 親父と家族(前編)
  • 親父と家族(後編)
  • 真友(前編)
  • 真友(後編)
  • 薬剤が目に沁みる
  • Holiday(前編)
  • Holiday(後編)
  • 脱皮
  • 血闘
  • やる? やらされる?
  • ○△×
  • メメント・モリ
  • 天居
  • 老いの先(前編)
  • 老いの先(後編)
おわりに
解説 養老孟司

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